インタビュー:アレッサンドロ・ミケーレに聞く「グッチ」19年クルーズショー

  南仏アルルにある古代ローマ遺跡で発表された「グッチ(Gucci)」の2019年クルーズコレクション。クリエイティブディレクターのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)がショーの後のインタビューで語ってくれた。

Alessandro Michele - Gucci

 スイス人実業家で、アートコレクター、パトロンとしても知られるマヤ・ホフマン(Maja Hoffmann)は、アルルを拠点としたLuma財団(Fondation Luma)を立ち上げているが、「グッチ」クルーズショーのアフターパーティーは、会場となったアリスカン墓地の裏にある彼女の庭で行われた。
 
 「マヤは素晴らしい女性だ。アルルの街や、アルル国際フェスティバルなどを手厚く支援している。資金だけでなく、時間やアーティストへのサポートも行なっているんだ。信じられない人だよ。それに、今は新しいランドマークも建設しようとしている」とミケーレ。
 
 
——どうしてアルルを会場に?
 
 フランスではこの地方が好きだからね。僕は自分が好きな場所か、個人的に思い入れのある、自分自身の歴史に関係のある場所にしか行かない。プロヴァンス地方は第二の故郷みたいなもの。2000年前には古代ローマ帝国の植民地になったけれど、僕はローマ出身だし。エネルギーに溢れた土地だよ。それに、僕自身が美しいものを見る視線と似ている。過去からの物事が何層も何層も何層も重なって、現代と混ざる。あとは、やはり僕自身、墓地というものに何かパワーを感じるんだ。若い頃には墓地巡りをしたりするものだよね。ある種、信念の繋がりなんだと思う。
 
 
——ショーの前は激しい雨の日が続きましたよね?
 
 本当に、本当に大変だったよ。大規模なイベントだからね。特に当日雨が降ることを心配していた。何度もプロヴァンスに来てはいるけれど、こんなひどい雨に見舞われたのは初めてのことだよ。畑も被害を受けている。前日の夜、一人でアリスカン墓地から歩いてでたところで、ちょうど満月が目に入ったんだ。思わず祈ったね。古代の神々が祝福してくれるように祈った。「お願いです。明日は風がおさまって雨が止みますように」って。土砂降りだったらどうなっていたと思う?わからないけど、とにかく僕らに代替え案なんてなかったんだ!だから、(ショーが終わって)今夜はすごく疲れている。かれこれ一週間くらいここにいて、今はほとんど立っていられないくらいだ。
 
 
——今回はどういうものを組み合わせようと?
 
キリスト教的な聖なるイメージと異教的な感情の出会いをアーカイヴしようと思った。ダンテからファン・ゴッホまで全てをね。ここは他にはない場所だ。だから長い間、様々な芸術家がアルルを訪ねて来た。色とエネルギーに満ちた場所だよ。僕はすごく気に入っている。僕の心の一部だ。

 

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