サウジの新しいファッションアイコン、ヌーラ王女 日本への留学経験も

 日本の大学で学んだヌーラ・ビント・フェイサル・アルサウード(Noura bint Faisal Al-Saud)王女が、サウジアラビアの新しいファッションアイコンとして注目を集めている。"超保守"国家として知られるサウジにおいて、昨年12月にアラブファッション協議会(Arab Fashion Council)の名誉会長、そして今年4月には同国で初開催されるアラブ ファションウィークのスーパーバイザーに抜擢された。


 ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が望む"新しいサウジアラビア"のイメージにぴったりのヌーラ王女だが、しかし対外的なお飾りに過ぎないとの批判もある。
 
 「皆さんの言いたいことは本当によく分かります」とリヤドでAFPに語ったヌーラ王女。しかし、「サウジアラビアという国は文化と密接に結びついている。サウジアラビアの女性として、自国の文化と宗教を尊重したいと考えています」。「アバヤ(体を覆う黒いロングローブ)を着ていたり、いわゆる"保守的"な格好をしていたりしても、それが私たちの在り方なのです。これは我々の文化の一部で(中略)我々の生き方。旅行の時でもね」。
 
 ここ一年ほどで、サウジアラビアの社会には大きな変化が起きつつある。今年6月からは女性による自動車の運転が許可されるほか、アバヤの着用も義務ではなくなる。
 

「適切な女性」

 今年4月11日、サウジアラビア初のアラブ ファッションウィークが開催され、ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean-Paul Gaultier)やロベルト・カヴァリ(Roberto Cavalli)といったヨーロッパの有名デザイナーも招かれた。他にも現地の女性デザイナーが多数参加したが、中でも「ス―タブル・ウーマン(The Suitable Woman)(適切な女性、の意)」というブランドを手掛けるアルワ・アル・バナウィ(Arwa Al Banawi)などは地元で高い評価を得ている。
 
 アラブファッション協議会が主催するファッションウィークは国際的に注目され、現在変革の時を迎えているサウジアラビアにとっても大きなイベントとなった。しかし一方で、参加者は女性限定、カメラは禁止という制限に批判の声も上がっている。
 
 参加者を女性に限定する条件は、「文化的な観点から見て、我々が尊重すべき制限の一つ」だとヌーラ王女は説明する。「すべての方に参加してもらいたいとは思っています」としながらも、「女性の大多数」が男性のいない環境の方が受け入れやすいと感じているという。
 
 イベントの様子はアラブファッション協議会による写真でのみ知ることができ、それも同国の総合娯楽局(GEA:General Entertainment Authority)による検閲の後に公開されたものだ。
 
 
アバヤと着物

 ヌーラ王女は立教大学で国際ビジネス修士プログラムを修了しており、日本に大きな影響を受けたと話した。「日本でファッションに興味を抱くようになりました」。「日本からサウジアラビアに色々なことを持ち帰ってきたと思います。(中略)他者やその文化、その宗教に対する敬意を」と王女。リヤドでも日本文化の影響が見られ、着物とアバヤを融合したようなスタイルはファッションに敏感な若い世代に人気だ。
 
 「レディ・クチュール」(既製服=レディ・トゥ・ウェアとクチュールを組み合わせた造語)もまた、SNSを通じて大きく注目されている。「皆がオートクチュールに手が届く時代は終わりました」と王女は話す。「現代では、誰にでも手に入る既製服が中心なのです」。
 
 石油依存の経済から脱却したい考えの現政権だが、王女はサウジアラビアにおけるテキスタイル産業の開拓についても検討しているという。「サプライチェーンの10%に過ぎないとはいえ、(中略)サウジアラビアで、加工や縫製を行うことができます」と展望を語った。「私たちには素晴らしいことができると信じています」。

 

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