パリ オートクチュール:「ジバンシィ」、パリに響く「ムーン・リバー」

 「ジバンシイ(Givenchy)」が披露したオートクチュール コレクション。クレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)は、メゾンのアイコンであり続けるオードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)をテーマに選んだ。

Givenchy Fall 2018 Couture - Photo: PixelFormula
 
 「オードリーは『ジバンシィ』にとって非常に大きな意味をもつ人物。ほとんど全てに関係しているの」とワイト・ケラー。ゲストに配られたプログラムには、ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)のポートレートやスケッチ、それに本からのイメージも添えられている。ジバンシィは今年3月10日に亡くなった。
 
 「彼は私に、強くありなさいと言ってくれたわ。エレガンスを信じ、シックを信じていた。今回のコレクションでは、女性に対するそうした視点を強く尊重すべきだと感じたの」と語ったクレア・ワイト・ケラーだが、ジバンシィ本人と対面したのは彼の死の直前だった。
 
 ファイユで仕立てたシルバーのスカートや、スリムなルダンゴト、フェザーでできたロマンチックなケープに、ボールドなレザーのバンドをネックラインにあしらったドレスなど、純粋なファッションをクリーンに表現してみせた。フェザーを重ねたグラデーションドレスにはアトリエの技が光る。
 
 ショーの最後、クレア・ワイト・ケラーは、創業者に倣ってアトリエのメンバーたちと共に姿を現した。
 
 ヘップバーンとジバンシィは、まだ彼女が無名の女優だったころに出会った。当時ユベール・ド・ジバンシィは、同じヘップバーンでも、キャサリン・ヘップバーンに会えると思っていたという。大女優として歳を重ねた今でも輝きを失わないヘップバーンの瑞々しさが、見事にこのコレクションに昇華されていた。上流の社交界にありがちな堅苦しさとは無縁の肩の力の抜けたエレガンスは、オードリーが常に体現してきたものだ。
 
 フィナーレでは、『ティファニーで朝食を』の劇中歌「ムーン・リバー」が流れた。同作の衣装はジバンシィが手掛けている。
 
 今回はメンズも同時に発表され、ダンディなロックスタイルのルックも登場。ダークグレーのウールとシャイニーなスパンコールを使ったルダンゴトが印象的だったが、肩のラインを強調したシルエットはウィメンズにも見られた。

Givenchy Fall 2018 Couture - Photo: PixelFormula
 
 「アーカイブを見ていて、ユベールの素晴らしいショルダーラインに気が付いたの。これが程よくマスキュリンな要素をプラスしてくれるわ。今はこういうやり方を研究している最中なの」とワイト・ケラー。

  「ジバンシィ」での彼女は、英国のロイヤルウェディングでメーガン・マークルのドレスをデザインしたことでも話題を集めた。


 

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