売上急成長の「バレンシアガ」、メンズとミレニアル世代がけん引

 ケリング(Kering)傘下の「バレンシアガ(Balenciaga)」が急速に売上を伸ばしているが、主にメンズと若いミレニアル世代の消費がけん引しているという。

「バレンシアガ」 18年秋冬キャンペーン - Instagram: @balenciaga

 80年代~90年代半ばに生まれたミレニアル世代は今日のラグジュアリー業界全体の成長を支えており、世界的な消費の約3分の1を占める。どのブランドもミレニアル世代の取り込みに積極的だ。
 
 一方のメンズファッションがラグジュアリー市場に与える影響は、ウィメンズのアパレルやアクセサリーと比べれば少ない傾向にある。しかし、ハイカジュアルに力を入れるブランドが増え、ECが盛んになってきた昨今、徐々にラグジュアリー業界の成長に貢献し始めている。
 
 「ミレニアル世代の消費が我々の売上の60%を占めている。メンズとミレニアル世代に関する成長速度は、他(のカテゴリ)を大きく上回る」と「バレンシアガ」のセドリック・シャルビ(Cedric Charbit)CEO。イタリア・ヴェニスで開かれたラグジュアリー財に関するカンファレンスでファイナンシャル・タイムズ紙に語った。
 
 ブランド単体の業績については発表されていないが、親会社ケリングのフランソワ=アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)会長は、「バレンシアガ」のアパレル、シューズ、ハンドバッグの年間売上高が10億ユーロ(約1284億6500万円)に届く勢いだと述べている。
 
 「グッチ(Gucci)」は2017年度に62億ユーロ(約7964億8300万円)を記録しており、売上高を比べればはるかに及ばないものの、直近2四半期の成長速度に関してはグループ内でも「バレンシアガ」がトップだという。2018年1-3月期の既存店売上高が49%増だった「グッチ」を増収率で上回った。
 
 2015年にデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)をデザイナーに起用して以来、ロゴを刷新したりストリートライクなアイテムをプラスしたりと様々な変化があったが、テクスチャーやシルエットに関してはフューチャリスティックかつグラマラスなスタイルを貫いている。

 「バレンシアガ」は全地域、全カテゴリで売上を大きく伸ばしているとシャルビCEOは話す。「ディナーに行くと子供のいる人には必ず言われるよ。もう新しいスニーカーを売るのは止めてくれとね。コントロールできないくらい『バレンシアガ』に注ぎ込んでいるという話だ。私としてはとても満足している」。
 
 男性消費者が「バレンシアガ」の成長の一端を担っているが、特に中国人の需要が盛り返したことも大きい。競合相手であるLVMHグループ傘下の「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」も、最近メンズウェアのデザイナーを一新したばかりだ。
 
 ケリングのジャン=マルク・デュプレ(Jean-Marc Duplaix)最高財務責任者は先月、「バレンシアガ」のメンズ事業を拡大する方針を発表していた。
 

(2018年5月24日現在、1ユーロ=128円で換算)
 
 

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