気鋭ブランドや専門商社がアジアの"ハブ"に集結、香港ファッションウィークが開催

 香港貿易発展局(Hong Kong Trade Development Council、以下HKTDC)が主催するファッションフェア「香港ファッションウィーク」が、1月16日から19日の4日間に渡り、灣仔(Wan Chai)地区に位置する香港コンベンション&エキシビジョンセンター(香港会議展覧中心)で行われた。20を超える国から1,515の出展者が参加した。

インターナショナルファッションデザイナーズショーケース Fashionsnap/ HKTDC

 香港ファッションウィークは、地元のデザイナーズブランドの合同ショーやトレンドセミナーなどのファッションイベントとOEM及びODMなどを受注する専門業者やブランドによる展示を組み合せたトレードフェアで今回で48回目を迎える。新たにイタリア、パキスタン、スウェーデンの出展国が加わり、国際色豊かなラインナップとなった。
 
 1日目にはイベントのハイライトとなる香港の若手デザイナーの合同ショーが開催。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション卒で昨年、バンタンとパルコの若手デザイナーの支援プロジェクト「アジアファッションコレクション(Asia Fashion Collection)」の香港代表に選出され、来月nyでショーを披露する「ケヴィン・ホー(Kevin Ho)」を始め、今回初参加となったnyを拠点にする「ウィニー・ウィット(Winnie Witt)」、9月に行われたセンターステージにも参加した「ハング(Hang)」など計14ブランドが2部に別れてそれぞれショーを行い、海外メディア、バイヤー、地元のインフルエンサーなど各回250人ほどのゲストを前に新作コレクションを8ピースずつを発表した。
 
 Geometry(幾何学)・Space(空間)・Body(身体)をコレクションのテーマに、ウェアラブルでありながらエッジの効いた建築的なデザインが特徴の「Winnie Witt」のデザイナー Winnie Chenは、ロンドンの名門セントラル・セント・マーチンズ卒。在学中には創業デザイナー生前時の「アレキサンダー・マックイーン(Alexander Mcqueen)」で1年間のインターンを経験し、卒業後NYに移住。「DKNY」や「ケイト・スペード ニューヨーク(Kate Spade New York)」で約6年間デザイナーとして経験を積み、今年から自身のブランドを本格始動させる。Chenは香港でコレクションを発表することについて「ルーツの香港で発表したかった」といい、またビジネス面では「中国は大きな市場で、アプローチしていくには欧米より香港の方が有利」と捉えている。生産はNYと香港で行っており、自身のデザインについて「インターン時代には素材の扱い方や縫製など高度な技術を、NYではコンピューターを使ったデザインのアプローチをそれぞれ学んだ。双方のいいところをプロセスに取り入れており、素材へのこだわりやディテールなどデザインとともにテクニカルな面も見て欲しい」とアピール。「最低5シーズンはコンスタントにNYと香港で発表し、地元および海外メディアなどを通じてまずは存在を知ってもらうこと」が当面の目標という。
 
 また今回、日本からは21の出展者が参加。日本ブランドが香港に進出することは、関税や法制などの理由で、手続きが複雑な上海や市場規模が小さい台湾より参入障壁が低く、外資が集まる経済的背景や地理的要因から「ハブ」的拠点になり得ることが売りだ。中国本土や東南アジア、ひいては欧米に向けた試験的マーケットとしての人気が高く、今春には「GU」や「ステュディオス(Studious)」などの日本企業が初出店を予定し、海外市場の拡大を図る。今回、初の海外展示会への参加となった「ヘルマフ アンド ロディタス(Helmaph & Roditus)」の樋口公博は、「本来期待していたバイヤー層とは違ったという面では残念だが、出展していた若手のデザイナーズブランドや香港の街の雰囲気から創作意欲を掻き立てられるという点でいい経験になった」とコメント。他の日本からの参加者からも「来場客の伸び悩み」を懸念する声があったものの、「いくつか可能性のあるコンタクトを得ることができた」「継続的に出展することで効果があれば」と今後のビジネス拡大に期待する出展者もいた。初日から来場客の入りは例年と比べ緩やかで、昨今の中国本土からの購買層の減少や世界的な小売業の不況などに加え、昨年初開催となったデザイナーズブランドに特化したファッションイベント「センターステージ(Centrestage)」と来場客を分けたことも、集客数が伸び悩んだ要因として挙げられる。イベント期間中には同イベントのブースも設営され告知も大々的に行われていたが、来場客を二分することなく各イベントの認知度や主旨を明確化し、集客に繋げることが主催側にとって今後の課題となった。
 

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