東京ファッションウィーク5日目、「サカイ」と「アンダーカバー」が合同ショー開催

 Amazon Tokyo Fashion Weekの5日目となる10月20日、「サカイ(Sacai)」と「アンダーカバー(Undercover)」が Amazon Fashion "At Tokyo"プログラムの一環として、合同ショー「10.20 Sacai / Undercover」を行った。パリでコレクションを披露している両ブランドの"凱旋"は、異なる要素が共存する東京を象徴するものとなった。

「10.20 Sacai / Undercover」よりアンダーカバーのショー - Sacai / Undercover

 巧みなミックススタイルで知られる「サカイ」の阿部千登勢は、「日常の上に成り立つデザイン」をコンセプトに掲げ、自分が着たいものを作る、という姿勢を貫く。一方で、90年代に「アンダーカバー」を立ち上げた高橋盾は、ストリートにモードを取り入れた「奇妙なのに美しい」クリエーションを続けている。全く異なったスタイルとスタンスの二人だが、ポスト川久保玲・山本耀司世代の日本人デザイナーとして、東京という街を拠点に20年以上の年月を過ごしてきた。
 
 ショーは『2001年宇宙の旅』のオープニング、リヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」で幕を開ける。猿の代わりに登場したのは、サカイの2018年春夏コレクションを纏ったモデル達だ。ナイロン、シルク、シフォンを組み合わせたドレスや、トレンチのフラップにナイロントリム、ベルベットカラーを再構成したハイブリッドなコートなど、パリと同じ洗練を披露。素材やコード、様々なものをミックスしながらも、決してちぐはぐにはならず、阿部千登勢ながらの新しいフェミニティが会場を支配した。
 
 そんな都会的でクールなムードは、しかし天井からシャンデリアが下りてきたことで、一気にダークな雰囲気に包まれる。高橋盾が紡ぐダークなメルヘンには、双子のモデルが似たシルエットながら対照的なスタイルのルックを纏って二人ずつ登場。人間の二面性に着目し、アーティストのシンディ・シャーマン(Cindy Sherman)に着想を得たという今回のコレクションには、彼女のセルフポートレート作品も、Tシャツやドレス、ジャケットにプリントとして登場している。最後には、小さな双子が6組姿を現し、一方は青いドレス、一方は同じドレスに映画『シャイニング』を思わせる血の滴りめいた赤いクリスタルのフリンジが施されたルックを見せた。


「10.20 Sacai / Undercover」グランドフィナーレ Sacai / Undercover - Sacai / Undercover

 モダンなフェミニティとダークな幻想を行き来した後、会場が明るく照らされる。そこで再び『宇宙の旅』からヨハン・シュトラウスの「美しく青きドナウ」が流れ、出演したモデルが皆コレクションピースの上から白いコーチジャケットを纏って登場した。背中にはコラボレーションのイメージがプリントされている。「東京は皆が移動して交じり合う街。そこが面白い」と阿部千登勢はかつて当紙に語ったが、 二つの全く異なったクリエーションが混在するフィナーレは、BGMと相まって、東京のファッションシーンの今後を示しているようにも思われた。
 
 合同ショーを記念したスペシャルアイテムは、「サカイ」 青山店および「アンダーカバー」青山店、 Amazon Fashion内の"At Tokyo"ブランドストアで発売されたが、実店舗での販売は事前抽選制であったほか、オンラインでもショーの直後に全て完売している。

 

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