ミラノ メンズ総括:スポーツが全盛に

 6月15日~18日に開催されたミラノ メンズファッションウィーク2019年春夏コレクションは、50代のモデルを起用した「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」や「ビリオネア(Billionaire)」といった例外を除けば、若々しくスポーティなスタイルが主役となった。

'Ermenegildo Zegna SS 2019 - © PixelFormula

  「このトレンドはあと数年続くだろう。スポーツとストリートウェアはまだまだ人々の頭から離れないよ。特に若い人たちのね!売上を支えているのもそうだ」。ある小売店の男性は当紙にこう話した。
 
 「エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)も、アレッサンドロ・サルトリ(Alessandro Sartori)のもとで大きくイメージを転換し、トラディショナルな高級イタリアンアパレルという枠を飛び出して、クールなブランドとしての地位を確立した。クラシックなスーツを排し、様々なジャンルやモチーフ、アイテムをミックスしながらも、非常に高いレベルの洗練とエレガンスを見せている。
 
 一方で、スーツはやはり色々なコレクションに登場したが、新しい発想で再解釈した提案が目立つ。伝統的なバンカースタイルのジャケットをジーンズ合わせたり、あるいはその逆のミックスを見せた「ヴェルサーチ(Versace)」のほか、「プラダ(Prada)」は単色のジャケットと違う色のパンツでカラーブロックスタイリングを披露した。インナーにはハイネックのニットやフラワープリントのトップ、あるいは「スンネイ(Sunnei)」のようにボリュームパンツを合わせたり、さらに「ドルチェ&ガッバーナ」のようにネオンカラーやパッチワークを使うことで、カジュアルに昇華されている。

M1992 SS 2019 - © PixelFormula

 やはり何といっても主役はスポーツで、足元はスニーカーがお約束。ここ数シーズン、コンフォートとカジュアル重視の傾向はすでに表れていたが、今季はさらに明確なスポーツギアに注目が集まった。

 スウェットがスーツに取って代わり、ランウェイで見られたジャージやナイロンのアイテムは数えきれない。カラーやシルエット、素材も様々だ。「ディースクエアード(Dsquared2)」は、トラックスーツにレザーを用いている。
 
 ビビッドカラーやネオンといった色使いに、軽量なナイロンやポリエステル、パラシュート風の質感のシルクに、ネオプレンンといったテッキーな素材もスポーツな気分を盛り上げる。また、シルエットの面では、「M1992」のウェットスーツ風ショーツコンビネゾン、「マルニ(Marni)」のガウンとキャップを纏った水泳選手スタイルや、「リプレゼント(Represent)」のサッカールック、「プレイン・スポーツ(Plein Sport)」のテニススタイルのほか、ラグビーから着想を得たカラーラインが入ったソックスやニットなど、より直接的なスポーツへの言及が目立った。

Neil Barrett SS 2019 - © PixelFormula

 ショーツもトレンドに浮上している。サイクリングパンツ、ランニングショーツに、ややビッグサイズのサッカーユニフォーム風など様々だ。「プラダ(Prada)」は、70年代のスイムウェアを思わせるマイクロサイズのモデルをプリントで現代的に表現。他にも、重ね履きしたり、レイヤードしたりとスタイリングの面でも幅広い。
 
 ミラノ メンズに参加するブランドの数が減少したことで、やや規模が縮んだ印象も受けるが、メンズ・ウィメンズ合同のショーだけでなく、ウィメンズプレコレクション発表の場としての顔も持ち始めた。
 
 ランウェイショーとして特に印象に残ったのは、やはりモンダドーリ出版本社を会場にした「エルメネジルド・ゼニア」と、ピレリの高層ビルを舞台に選んだ「スンネイ」の2ブランドだろう。
 
 

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