パリ オートクチュール:「メゾン・マルジェラ・アーティザナル」、表紙ではわからない本の魅力

 ファッションウィークで素晴らしい仕事をしたクチュリエというなら、まずジョン・ガリアーノ(John Galliano)の名前を挙げられるだろう。「メゾン・マルジェラ・アーティザナル(Maison Margiela Artisanal)」コレクションでは、見事な脱構築ファッションを披露してくれた。

Maison Margiela - Fall-Winter2017 - Haute Couture - Paris - © PixelFormula

 ちょうど二日前に『Christian Dior Couturier du Rêve』展が開幕したばかりだが、それを見ればやはりムッシュ・ディオールの後継者として素晴らしい資質を兼ね備えていたことが窺い知れる。
 
 また、「メゾン・マルジェラ」を所有するレンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)も、ブランドの業績は今までになく好調だと話していた。
 
 「マルジェラ」にはシアトリカルに過ぎるデザイナーだと、時には不当にも言われ続けてきたガリアーノ。しかし、今回彼が見せたのは、メゾンに相応しいものだった。インスピレーションは、一冊の本だ。
 
 カットワークを施した袖を肩のところからセパレートさせたり、コートをウェストまでドロップさせたり、プロポーションで遊んだりしながら、それでも美しいイメージを作り出していた。薄いシフォンのドレスにはブラウスを重ねてスポーティーなビスチェを覗かせ、かゴージャスなカラムドレスにはアフリカンなとライバルモチーフを、さらにメタリックなコートドレスにはシルバーのワイドベルトを合わせた。
 
 軽やかなウィットに富んだコレクションは、最近のトランスパレントなトレンドに更に火を点けることになるだろう。

Maison Margiela - Fall-Winter2017 - Haute Couture - Paris - © PixelFormula

 クライマックスには、シルクでボール紙を再現したようなトレンチが登場し、フロントロウにいたレンツォ・ロッソは歓声を上げて称えた。
 
 ロッソが当紙に話したところ、「メゾン・マルジェラ」は昨年2桁台の増収を記録し、売上高は1億4200万ユーロ(約182億6000万円)に上ったという。
 
 「業績はこれ以上ないほど好調だ。『マルジェラ』の売上の4分の3がウェアで、残りがアクセサリー。普通のファッションブランドとは正反対の結果だろう。ジョンによる伸びしろは大きい。本当にね!」とロッソ。
 

(2017年7月5日現在、1ユーロ=129円で換算)
 

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