パリ「コレット」に咲く「サカイの庭」、デザイナーも来仏

 フランス・パリのセレクトショップ「コレット(Colette)」に、9月4日~30日の期間、「サカイ(Sacai)」が限定出店する。2階フロアを貸し切って、「ジャルダン サカイ(Jardin Sacai)(サカイの庭)」として様々なコラボレーションや限定アイテムなどを揃え、ブランドの世界観を表現する。

「Jardin Sacai」店内 - Colette

 「ジャルダン サカイ」では、藤原ヒロシ手掛ける「フラグメントデザイン(Fragment Design)」や、「ズッカ(Zucca)」、「アンブッシュ(Ambush)」といった日本のブランドはもちろん、「オランピア ル タン(Olympia Le-Tan)」、「シャーロット・シャスネ(Charlotte Chensnais )」をはじめとするフレンチブランド、さらに17年秋冬コレクションで発表された「ザ・ノースフェイス(The North Face)」とのコラボレーションアイテムなどが揃うほか、「アスティエ・ド・ヴィラット(Astier de Vilatte)」の食器や「ベアブリック」とのコラボレーションも。さらに、地下のウォーターバーでは、「トリバコーヒー(Triba Cofee)」の特製ブレンドや家電「バルミューダ(Balmuda)」を使用した特別メニューを提供している。
 
 コラボレーションの基準を問われると、「自分の着たいもの、着ているもの」と話した阿部千登勢デザイナー。今回特に注目の「ラコステ(Lacoste)」によるアイテムも同様で、自身が普段から着用しているブランドだという。協業コレクションにあたっては、必ず”50/50”にするのが「サカイ」の流儀だ。誰が見ても一目で両ブランドのDNAが感じられるようなデザインを心掛けている。「ラコステ」とはポロシャツやドレスを展開するが、「ラコステ」のアイコニックな素材とワニのロゴはそのままに、「サカイ」らしい切り替えやプリーツを使ったハイブリッドなアイテムに仕上がった。
 
 パリでお気に入りの場所として真っ先に「コレット」を挙げる阿部デザイナーと、ショップのクリエイティブディレクター、サラ・アンデルマン(Sarah Andelman)との関係は2005年にまで遡る。当時ヨーロッパでほとんど知られていなかった「サカイ」の展示会に足を運んだサラが、コレクションを一目で気に入り取り扱いを決めた。ローンチパーティーの日も、サラはプリーツをふんだんにあしらった「サカイ」らしいブルーのドレスに身を包んでいた。

Colette

 「サカイ」も幾度となくウィンドウを飾った「コレット」だが、オープンから20周年を迎えた今年、12月に営業を終了すると発表したばかりだ。「『コレット』がなくなってしまうのはやはり残念」と阿部千登勢。
 
 コレクション発表の場としてもパリを選択した彼女は、しかし「特にパリでないといけないという必要性は感じない」とも話す。東京との違いについては、「ヨーロッパの都市のエレガンスとは違い、東京は皆が移動して交じり合う街。高級店の隣に安い定食屋があったりして、そこが面白い」。
 
 何かこれといった特定の人物や文化の影響を受けているわけではないと、あくまで「自分の興味のあるもの、着たいもの」にこだわり、「日常の上に成り立つデザイン」というコンセプトに忠実であり続ける阿部デザイナー。西洋のデザイナーでは誰が好きか、との問いには口を噤んだものの、「川久保玲さんの、クリエイティビティとビジネスのバランス感覚を尊敬している」と語ってくれた。

 “見てすぐ買える”「see now, buy now」形式やフレグランス参入といった商業的なトレンドにも一定の距離を置き、「皆がやっているからやる、ということはしない」。自身は朝10時に出社し、夜遅いときは午後11時まで働くワーカホリックだ。
 
 現在世界各国250店舗近くで販売し、様々なコラボレーションでも注目を集める「サカイ」。しかし、あくまでも「自分のしたいこと」を軸に、日常に根差したクリエーションを続ける阿部千登勢流の "バランス感覚"がそこには感じられる。「詳しくは言えないけれど、今後はまた面白い、新しいことをするつもり」とも明かした。
 

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