「グッチ」、南仏アリスカン墓地でランウェイを披露

  「グッチ(Gucci)」は、南仏アルルにある古代ローマの遺跡、アリスカン墓地でランウェイショーを開催した。

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Gucci Cruise 2019 - Spring-Summer2018 - Cruise Collection - Paris - © PixelFormula

  クリエイティブディレクターのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)は200メートルにも及ぶランウェイを設置し、道に沿って炎が灯る演出を行った。両サイドのVIPシートには、エルトン・ジョンにヴァレリア・ゴリノ、サルマ・ハエックとその夫で「グッチ」親会社ケリング(Kering)CEOのフランソワ=アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)の姿もあった。
 
 2015年に就任して以来、ファッション界のトゥーマッチなトレンドをけん引する存在のミケーレだが、今回のコレクションはそれを超越したものだった。ラッフルをあしらったサテンガウンや、ゼブラプリントのレギンス、ターコイズのストッキングとロゴパンプスに真っ赤なカシミヤコートを合わせたルックに、左右のレンズがそれぞれ白と黒のアンメトリーサングラスも目を引いた。テイストは様々で、ロックにバイカー、レトロフューチャーとスキーアウトドアをミックスしたりと幅広い。ちなみに、「グッチ」のアイウェアを生産するケリング アイウェア(Kering Eyewear)は昨年だけで計400万本以上を売り上げており、うち40%を「グッチ」が占めている。
 
 また、LAの有名なホテル「シャトー・マルモン(Chateau Marmont)」にインスパイアされたスウェットシャツ、ロゴバッグ、シアリングジャケットといったアイテムも登場した。
 
 ショーの前日、「グッチ」公式インスタグラムアカウントに投稿されたティーザー動画には、ジャン=リュック・ゴダール監督作『女と男のいる舗道』のナナの台詞をバックに苔むした古代の墓の様子が映しだされていた。しかし、ショーは暗闇の中で行われ、ドライアイスの煙に覆われた中では墓石はさほど目につかなかった。
 
 昨年はギリシャ・アテネのパルテノン神殿でショーをしたがっていたミケーレだが、遺産保護の観点から許可が下りず、代わりにイタリア・フィレンツェのピッティ宮殿でのランウェイとなった。
 
 2015年に初クルーズコレクションを披露した際は、ニューヨーク・チェルシーにあるモダンな元車庫を会場に選んだものの、翌年にはイギリスのウェストミンスター寺院でエリザベス女王にインスパイアされたコレクションを披露している。
 
 アルルは古い歴史のある街で、始まりは紀元前 800年ごろにまで遡ると言われている。ギリシア人により創設され、ケルト人による支配を経てフェニキア人の交易地として栄え、紀元前123年に古代ローマが占領。ユリウス・カエサルは紀元前46年、アルルに特権的な地位を与え、ここに古参兵の部隊を設置している。1178年には、神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世がアルル大司教によりブルグント王として戴冠された。
 
 19世紀以降に鉄道が発達したことでアルルの水運貿易はすっかり廃れてしまったが、しかし画家フィンセント・ファン・ゴッホはそうした僻地の風景に魅了され、この地で 300以上の作品を制作している。
 
  アレッサンドロ・ミケーレはショーの前、ファン・ゴッホによる「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」をインスタグラムに投稿していた。コレクションにゴッホへの直接的は言及は見られなかったが、プロヴァンス風フローラルプリントとカラーパレットには確かにその影響を感じさせた。
 
 

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