AFP
2017/03/08
「サンローラン」広告問題、ついに排除命令
AFP
2017/03/08
フランスの広告規制当局(以下、ARPP)は、「サンローラン(Saint Laurent)」のキャンペーンが「品位を損ねる」ものであると判断し、早急に該当広告の掲載を中止するよう求めた。
「ARPP傘下の広告倫理審査委員会が金曜日に集まるのを待たずして、一足先に決定を下すことにした。『サンローラン』には、広告のメッセージが倫理規定に即していない旨を説明する手紙を送っている。イメージや尊厳だけでなく、身体表現の問題でもある」とARPPのステファン・マルタン(Stéphane Martin)代表はAFPに話した。ARPPは同時に、「広告掲載をできる限り早く取り止め、該当するイメージを削除するかあるいは変更するよう」求めたという。
該当する「サンローラン」の広告ビジュアル2件は、パリで掲載されて物議を醸した。うち1件は網タイツにハイヒールを纏い、脚を大きく開いた女性の写ったもの。そしてもう片方のイメージでは、非常に痩せた女性がピンヒール型のローラースケートを履き、前屈みの姿勢でスツールに凭れかかっている。
「サンローラン」は7日の時点で、取材に応じられない状態だった。
ARPPによると、ウェブサイトを通じて「様々な内容の抗議が120件」寄せられたという。「品位を損ねるイメージだ」、「女性を物のように扱っている」、「拒食症を推奨している」といったものや、「開脚した構図は、婦女暴行を啓発する」という内容まである。「女性蔑視、(中略)捧げものとしての女性……。こうしたタイプのキャンペーンが若い世代に送るイメージは様々だ。特に若い人は影響されやすい」とマルタン代表は嘆いた。
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