「セリーヌ」、エディ・スリマンによる初のビジュアルを公開

by

Dominique Muret

掲載日
2018/09/10

　「セリーヌ（Celine）」でエディ・スリマン（Hedi Slimane）が手掛けた初のキャンペーンビジュアルが公開された。

 
　親会社LVMHのインスタグラムに投稿された一連のポートレートは全て白黒で、アンドロジナスなモデルがヴェールやリボンといったアクセサリーだけを身につけている。エディらしいロックでアンダーグラウンドなタッチを加えつつ、ミニマルな美学を極めたものだ。
 
　しかし、モノクロ写真と、白い背景に浮かぶ黒いロゴ、という組み合わせは、やはり「サンローラン（Saint Laurent）」を思い起こさせる。「セリーヌ」のファンの中では、メゾンのアイデンティティが薄まったと眉を顰める向きもある。

　エディ・スリマンによる「サンローラン」が売上を爆発的に伸ばしたのと同じ構図が、新生「セリーヌ」にも見て取れる。エディは、「クリスチャン・ディオール・ムッシュ（Christian Dior monsieur）」を「ディオール・オム（Dior Homme）」へ、「イヴ・サンローラン（Yves Saint Laurent）」を「サンローラン パリ（Saint Laurent Paris）」へ変えた経歴もあるだけに、「セリーヌ」の表記とロゴの変更はその第一歩といったところにも思われる。

　現在のところ前任のフィービー・ファイロ（Phoebe Philo）の影響が色濃く残る「セリーヌ」のビジュアルも、今後はエディ・スリマンが塗り替えていくことになるだろう。エディが手掛ける「セリーヌ」初のコレクションは、9月28日にパリのランウェイショーで披露される予定だ。