2018/07/24
「バーバリー」、商品の処分方法で英環境局の調査対象になる恐れ
2018/07/24
昨年2800万ポンド(約41億円)相当の商品を焼却処分していたとして批判を受けている「バーバリー(Burberry)」だが、これは英国の環境法に違反する恐れもあるという。環境保護コンサルティング会社が訴えている。
先週、「バーバリー」がアパレル、アクセサリー、フレグランス、化粧品などの売れ残り在庫を破壊処分していることが明らかになり、以来様々な方面から批判を受けている。この5年間で9000万ポンド(約131億円)相当が焼却された計算だ。商品が廉価に横流しされたりブランドイメージを損なうことを防ぐための手段で、高級ブランドでは一般的な処分方法だと言える。
焼却は環境に配慮した方法でなされているとブランド側は説明しているものの、Eunomiaのコンサルタントによれば、廃棄物を最小限に抑えて最大限のリサイクルを実現するという義務を果たしておらず、法律に違反している可能性があるという。
「これは重大な問題で、産業は法律が定める環境保護への取り組み義務に無関心なのです。2011年より英国のすべての企業に対し、廃棄物ヒエラルキー(廃棄物の管理・処理の優先順位)の適用が義務づけられている。廃棄物の発生が抑制できない場合は再使用を、再使用ができない場合はリサイクルを行うというのが原則です。焼却や埋め立ては、これら全てを実践した後の最終手段となります。我々の経験から言って、各企業には廃棄物ヒエラルキーを適用する余地がまだまだあって、節約もできるし、その過程で環境にプラスになるような成果も得られる」とEunomiaの主要コンサルタント、ピーター・ジョーンズ(Peter Jones)氏はタイムズ(The Times)紙に話している。
「廃棄物を回収したら、その都度ヒエラルキーを遵守しているか申請する必要があります。しかし、『バーバリー』はその義務を果たしているようには思えまん」。
ジョーンズ氏は環境局(Environment Agency)に連絡を取り、「バーバリー」とその廃棄物処理の対応について調査をするよう求めた。当局も全ての企業に廃棄物ヒエラルキーの適用義務が課されることを確認しており、強化のために「リスクに基づいたアプローチ」をとると述べている。
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