M&A、美容業界での勢いは衰えず

 キャピタルマインド(Capitalmind)によると、美容業界におけるM&Aは前代未聞の盛り上がりを見せ、中規模のメーカーが「非常に短期間で大規模メーカーに成長、または世界的リーダーになる」という動きが出てきている。

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  「エヌ・ワイ・エックス(NYX)」、「ベッカコスメティックス(Becca Cosmetics)」、「ルラボ(Le Labo)」、「フランシス クルジャン(Francis Kurkdjian)」、「フレデリック・マル(Frédéric Malle)」、「アトリエ・コロン(Atelier Cologne)」、「カーバーコリア(Carver Korea)」、「トゥー フェイス(Too faced)」など、近年、大手グループや投資ファンドに合併、買収される化粧品、スキンケア、フレグランスブランドが急増している。

 M&Aの専門コンサルタントによると、今日、世界規模でみると実に週2件以上のM&Aが成立していることになる。また、過去5年間に行われたM&Aのうち、36%を欧州メーカー関連の取引が占め、米国メーカー(31%)を凌ぎ、買い手や投資家の関心を最も集める形となった。

  「大手30メーカーが市場の63%の売上を占めているものの、他業界と比較すると化粧品業界は未だ多数の中小企業によって細分化されている」と、キャピタルマインドの共同経営者二コラ・バロン(Nicolas Balon)は説明。ロレアル(L’Oréal)、エスティ ローダー(Estée Lauder)、コティ(Coty)、資生堂およびバイヤスドルフ(Beiersdorf)が業界のトップ5であるとすると、残りの約40%の市場をその他のメーカーが占めていることになる。こうした中小メーカーは、大手に追いつくため、または市場での成長促進の為に資金調達に奔走する。一方、大手グループや投資ファンドは新規市場を獲得し、顧客の新たな要望に応えるため、精力的に革新的なブランドの展開に乗り出す。

 美容業界の中でも特に、化粧品メーカーが最も買い手の関心を引いているようで、2016年の化粧品の売上は前年比8.4%増と、美容業界全体の成長率5%、売上2050億ユーロ(約2兆7300億円)と比べても、高い水準の成長率を記録した。

 その上、過去5年の間に行われたM&Aのうち38%が化粧品メーカー、32%がスキンケアメーカーに関するもので、香水メーカー及びヘアケアメーカーに関するものが各15%ずつであった。

 また、こうした化粧品メーカーの動きの中で、ブランドに新たな価値を与えたものもある。2016年11月、エスティ ローダーは14億5000万ドル(約1624億円)で「トゥー フェイスド」を買収。ブランドは前年比70%増となる2億7000万ドル(約305億1000万円)の売上高を実現した。またエスティ ローダーはインスタグラム上で930万ものフォロワーを持つ人気ブランドを獲得したことで、若者世代の取り込みに大きく前進した。

 なお、こうした「自撮り」世代に後押しされた化粧品ブランドだけでなく、トレンドの"アクティブビューティー"や、自然派コスメ、およびビューティーアプリについても、今後美容業界での動向が注目されるとキャピタルマインドは発表している。


(2017年10月1日現在、1ドル112円/1ユーロ133円で換算)
 

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