NYファッションウィーク:「カルバン・クライン」、ラフ・シモンズが描く『ジョーズ』

 ラフ・シモンズ手掛ける「カルバン・クライン(Calvin Klein)」は、スピルバーグの映画『ジョーズ』にインスパイアされたコレクションを披露し、アヴァンギャルドなアイビールックを提案して見せた。

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Calvin Klein - Spring-Summer2019 - Womenswear - New York - © PixelFormula

 ブランドの本社で行われたショーには、『ジョーズ』のオープニングシーンがプロジェクションされていた。
 
 1975年当初のポスターをプリントしたTシャツの他にも、ネオプレン使いや身にスカート、サイドにストライプの入ったメンズのパンツなどが目を引いた。
 
 カマーバンドのような折り返しを付けて、そこにアブストラクトなペイント柄を施したアイテムも登場し、不ぇティッシュな要素を加えていた。足元には、メタルのトウキャップをつけたテッキーなウェスタンブーツや、パテントレザーのパンプスなどを合わせる。
 
 メンズ・ウィメンズ共にオーバーサイズのカレッジジャケットを揃え、ラバー素材のパンツをスタイリングする着こなしも。
 
 また、バッグのハンドルやセールクリップ、チェーンで繋ぎ合わせたキャラコやシルクドレスは、都会の"がらくた"を継ぎ接ぎしたようで新鮮だった。
 
 「僕らは危険だとわかっているものに惹かれてしまうことがよくあるからね。避けられないんだ」とラフ・シモンズ。「アメリカの風景というテーマに取り組んでいて、今回は海辺を選んだ。『ジョーズ』は名作だよ。ただサメの話というだけじゃない」と当紙に語った。
 
 このコレクションには、『卒業』の要素もある。実際に卒業セレモニー用のガウンを纏ったモデルが、映画のサウンドトラックをバックに歩くシーンも。
 
 ラフ・シモンズの就任で「カルバン・クライン」の業績が爆発的に伸びたということはないが、それでも確実に成長は加速している。昨年のブランドの売上高は1桁増の34億6300万ユーロ(約 円)で、本国アメリカではほぼ横ばいだったものの、国外での売上は22%と大きく増加した。
 
 「カルバン・クライン」のスティーブン・シフマン(Steven Shiffman)CEOは、慎重に拡大を続けていく意向を当紙に明かした。
 
 「既存店舗の改装を計画しているし、もしかするとヨーロッパに出店するかもしれない。しかしその場合は場所をよく吟味する必要がある。特にパリのような都市では物件探しは容易ではない。そういう意味でも、慎重に拡大をしていきたいと私は考えている」とCEO。
 
 20年前、ニューヨーク ファッションウィークの目玉は「ヘルムート・ラング(Helmut Lamg)」。そして現在、ニューヨークに足を運ぶ理由は、ラフ・シモンズの「カルバン・クライン」になった。鋭い着眼点で、ベルギー出身でありながらアメリカらしいアイコンを上手く取り入れた新鮮なクリエーションを見せてくれる。

 

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