2018/09/13
NY ファッションウィーク:「マイケル・コース」流ユートピア
2018/09/13
「ファッションがもっと楽観的になれば良いと思ったんだ。人生をよりポジティブに考えられるようにね。だから、これはグローバルな"ユートピア"というところかな」と話すマイケル・コース(Michael Kors)は、色に溢れたコレクションを披露した。
手書き風のフローラルプリントや海をテーマにしたモチーフが、ターコイズ、オレンジ、ライムグリーンといったカラーパレットで描き出され、今季のニューヨークでも最もオプティミスティックなワードローブとなっている。
風をはらむシフォンドレスにラッフルを重ねて仕上げ、ホットパンツと合わせたホワイトエンブロイダリーのセットアップは、足元にラフィアのプラットフォームシューズ、そして手元にアップリケとカットアウトを施したバッグをスタイリング。フローラルプリントのパラッツォパンツも目を引いた。
頻繁に旅をする現代人に向けたコレクションでは、、イヴニングウェアをカジュアルに、カジュアルウェアをシックに昇華している。手刺繍を施したジーンズや、フラットサンダルとイヴニングドレスを合わせたり、ゴールドの貝殻をあしらったスリッポンも登場した。
ハンドペインティングは様々なアイテムに使われていて、サーファーやエキゾチックな植物などがスウェットにあしらわれた。オーストラリア出身のアーティスト、クリスティーナ・ジンペル(Christina Zimpel)によるコートダジュールやパペーテといった"楽園"のイメージも。
「ターコイズブルー、海、太陽、ロマンスそういうものを求めている。特に現代社会は混迷しているからね。ショー会場にフレンチポリネシアのどこかを選べるなら、きっとそうしていたよ」とマイケル・コースは笑う。
コースはハンドバッグを中心に事業を成功させたが、今季のコレクションではハンドペインティングをほどこしたスネークスキンのモデルや、「Mr. K Beach Club St Tropez」のレタリングが入ったエレガントなグリーンのトートなどを打ち出している。
ベラとジジ・ハディッド(Bella & Gigi Hadid)といったスターから、英国出身のLucan Gillespieなど若手までキャスティングは多様だ。プラスサイズモデル、アシュリー・グラハム(Ashley Graham)の姿もあった。
「ファッションは多様性を大事にしている。それを世界に示さなくてはいけない」とコースは強調した。
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