2015/04/08
ケリングとH&M、テキスタイルの繊維リサイクルでWorn Againと提携
2015/04/08
フランスのラグジュアリー&スポーツウェアグループ、ケリング(Kering)とスウェーデンの衣料小売大手ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M) が、繊維産業における廃棄物削減に取り組むウォーンアゲイン(Worn Again)社と提携し、再生利用繊維を使用した新しいタイプのリサイクルプロセスに取り組むことを発表した。
英国のスタートアップであるウォーンアゲイン社は、「テキスタイルからテキスタイルへ、化学的なリサイクルを可能とする革新的なプロセス」を開発。使用済み衣料から、ポリエステルとコットンを分別、抽出することができるという。
同社は、分別されたポリエステルとコットンセルロースを利用して新たな生地を製造することで「テキスタイルの再生サイクルを生み出すことができる」と説明している。
このリサイクルプロセスは今後、ケリング傘下の「プーマ(Puma)」とヘネス・アンド・マウリッツの「エイチ&エム(H&M)」のサプライチェーンで採用される。
このプロセスによって抽出されたリサイクル繊維を「石油由来のポリエステル繊維の代用」とすることにより、新たな原料調達源を提供し、「環境にやさしい繊維やセルロース系繊維」の製造を促進する。
従来のリサイクルプロセスでは、混紡繊維製品を再利用するためにはポリエステルやセルロースを溶解または分解し、染料やその他の汚染物質と分離させる必要があった。しかしこの新しいプロセスでは、こうした煩雑な工程を簡略化することが可能となる。
2014年、ポリエステル繊維およびコットン繊維の世界生産量は約6500万トンだったが、2020年にはこれら繊維の世界需要は9000万トンに達すると予測されている。
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