掲載日
2010/12/03
2010/12/03
ナイキ、環境アパレル・デザインツールを業界に公開
掲載日
2010/12/03
2010/12/03
ナイキは12月3日、環境アパレル・デザインツールの公開を開始した。今回のツールの公開は、企業間の協力の促進、環境問題の解決策のディベロップメントを推進、石油や水などの天然資源の利用削減を目指すものだ。
ナイキが600万ドルを投資して7年かけて設計・構築したこのソフトウエア・ベースの環境アパレル・デザインツールにより、デザイナーは自分の作品が環境に及ぼす影響を軽減する選択をリアルタイムで行うことができる。
ナイキはオープンなイノベーションに取り組んでおり、他社の人々がこのツールを利用し改良することを歓迎している。
「このツールは、デザイナーが製品製 作プロセスのまさに最初から最も環境のいい方法をとりやすくようにするものです。このツールの高い有用性がこの4年間ナイキで立証され、当社は環境にいい製品を製作することができました。このツールを公開することで、他社の人々にこのツールを改良してほしいと思います。そして、さらなる協力を推し進め、公平な立場での世界的な業界基準を 打ち立てたいです。」ナイキの環境担当兼副社長を務めるハンナ・ジョーンズは、語る。
2010年南アフリカ大会向けにナイキが製作したサッカージャージは、このツールでデザイナーがサッカーの歴史上最も環境にやさしく技術的に優れた製品を 作り出すことができた実例であった。100%再生ポリエステルでできた素材を選んだことで、1300万本のペットボトルを無駄にすることなく再利用する ことができた。 すべてのアパレル企業がポリエステル製衣類の3分1をリサイクル・ポリエステルに切り替えれば、リサイクル・ポリエステルの需要はペットボトルの年間生産 量より多くなり、埋め立て地に送られるペットボトルがなくなるという。
ナイキは環境アパレル・デザインツール以外にも、2011年にはフットウエア・デザインツール、材料アセスメント・ツール、水アセスメント・ツールを公開する予定。 こうした活動は、今年ナイキが発表したグリーンエクスチェンジ(GX)に基づくもので、企業が協力して知的財産を共有するウェブベースの市場であ り、環境問題の解決に貢献する新しいビジネスモデルやイノベーションが生まれる場となる。ナイキは400件以上の特許をGXに掲載して研究できるようにし、自社の発明を他社とシェアしてこそ本当の意味で環境問題の解決に貢献しようとしている。
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