2018/01/22
パリ メンズファッションウィーク:「イッセイミヤケ メン」のリアルなアーバンスポーツウェア
2018/01/22
「イッセイミヤケ メン(Issey Miyake Men)」の18-19年秋冬コレクションは、大都会の今をリアルに切り取り、スポーツウェアの機能性を取り入れながらも、洗練された"仕事着"を提案して見せた。
シンプルな白いキャットウォークを歩むモデルは、皆リラックスしたシルエットを纏っていたが、どのルックにも着る者に寄り添ったクリエイティビティが感じられる。二重織で仕立てたジャケットは、ストライプのウールや、ブラックのブークレととレッドのコットンシャンブレーのリバーシブルで、その日の気分で違った着こなしを叶える。また、熱による伸縮を利用したストレッチテープをあしらったジャケットや、トラックパンツ、ジャンプスーツは、スポーティーな快適さだけでなく、シルエットを引き締めて洗練を与えていた。
ジャケットとナイロンのフーディパーカや、コートとダウンベストといったレイヤードルックにより、スポーツウェアを巧みに都会の"仕事着"に取り入れていたほか、シャツにランダムなパッチワークをあしらったり、ジャケットには片方にだけラペルを配してみたりと、ベーシックなアイテムにも一捻りあるディテールを加えた。足元には、ニットスニーカーや、レザーのバックレススリッポンを合わせる。
自然をテーマに据えたコレクションを多く発表してきた「イッセイミヤケ メン」だが、「リアリティのある服をもう一度作ってみたかった」と「都会の喧騒」をテーマに選んだ高橋悠介デザイナー。"働く男性"をターゲットに掲げるブランドならではのリアルに、大都市のざわめきのような捻りを加え、やりすぎず、しかし退屈にならない絶妙のバランスを披露してみせた。
「服自体ではなく、あくまでも着る人が主役。リラックス、カジュアルが広がっていく中で、時代にフィットした提案をしていきたい」と話す通り、地に足のついたコレクションとなっていた。
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