2018/07/26
モンクレール、「ジーニアス」コレクション好調で上期は大幅な増収増益
2018/07/26
モンクレール(Moncler)が発表した2018年上期決算は、売上高が21%増の4億9350万ユーロ(約 639億5200万円)、純利益が47%増の6160万ユーロ(約79億8200万円)、営業利益が35%増の8570万ユーロ(約111億500万円)となった。
全ての地域で好調だったが、特に本国イタリアで予想以上の伸長を見せたこと、そして中国および日本で2桁台の伸びとなったことがけん引したという。
2018年上期の売上高は、イタリアで9%増、その他EMEA地域で15%増となった。特にフランス、英国、ドイツで堅調に推移している。
売上構成率が43%に届く勢いのアジアおよびその他地域は、売上高32%増と非常に大きく伸びた。特に日本は好調で、藤原ヒロシが手掛ける「7モンクレール フラグメント ヒロシフジワラ(7 Moncler Fragment Hiroshi Fujiwara)」が増収に貢献したほか、中国でも関税軽減による価格改定が追い風となった。
全体を占める割合は少ないものの、米州地域の売上高も17%増とやはり拡大している。
販売チャネル別に見ると、直営店売上が26%増の3億7680万ユーロ(約488億2400万円)、うち既存店売り上げは27%の増収となった。卸売事業の売上高は8%増の1億1670万ユーロ(約151億2400万円)だった。
新しい試みとなる「モンクレール ジーニアス(Moncler Genius)」コレクションの滑り出しも好調で、各国で売上目標を達成しているという。「Go Beyond(上を目指せ)」というスローガンを掲げる同社は、今後も同様の成功を予想しており、新たな計画も用意していると話す。
レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)CEOは、「『7 Moncler Fragment Hiroshi Fuiwara』の成功を喜ばしく思う。『モンクレール ジーニアス』コレクション第1弾となったが、現在非常に重要な役割を担っている。サプライチェーンも良かった。マーケティング部門から、CRM、リテール、ホールセールまで、全てのチームがユニークな仕事を見せてくれた。このプロジェクトが会社の内外で生み出すエネルギーが誇らしい」とコメントしている。
先日7月25日には、「ジーニアス」第2弾となる二宮啓の「6 モンクレール ノワール ケイ ニノミヤ(6 Moncler Noir Kei Ninomiya)」がドーバーストリートマーケット ギンザで発売されたばかりだ。
ロベルト・エッグス(Roberto Eggs)最高財務責任者によると、「フラグメント ヒロシ フジワラ」コレクション発売では客足が伸び、男女双方の客層に訴求したが、特にメンズウェアの売れ行きがよく、普段「モンクレール」で購入しない客も店舗に立ち寄ったという。
「『6モンクレール ノワール ケイニノミヤ』に始まり、まだ多くの『モンクレール ジーニアス』コレクションを発売予定だ。さらにニューヨーク・ソーホー地区に世界最大級のブランド旗艦店オープンを間近に控えているほか、ロンドンのスローンストリートやコペンハーゲンといった重要な店舗の移転も完了する」とCEOは付け足している。
「現在9店舗の直営店を展開するが、2018年内にはそれらを含め15店舗を展開することが確定している。また、10月には『モンクレール ジーニアス ビルディング(Moncler Genius Building)』プロジェクトもスタートし、各国にポップアップストアを開設する。幾つか重要な計画が進行中で、新しい企業キャンペーン『Moncler Beyond』が発信するメッセージを具体的に実現することが目的だ。限界、予想、世代の上を超えていく」。
(2018年7月26日現在、1ユーロ=130円で換算)
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