山本耀司のデザイナーとしての足跡を追った書籍「Yamamoto & Yohji（英語版）」が、Rizzoli社から発売された。様々な視点から、山本耀司のキャリアやヨウジヤマモト社の歴史が紹介されている。

　自叙伝「My Dear Bomb」に続いて発売された「Yamamoto & Yohji」には、貴重な寄稿や未発表の写真が収められ、様々な視点から山本耀司のキャリアを紹介。特にアーティスティックな側面がクローズアップされ、映画や演劇、オペラ、ダンスなどの芸術とのコラボレーション、そしてアディダスとの協業ブランド「Y-3」をはじめとする、フェラガモやエルメスなどブランドとのコラボレーションの経緯を辿っている。また、1972年から東京コレクションに参加し、1981年にデビューしたパリコレクションでのショーや、著名写真家によるバックステージ写真などを多数収録。アバンギャルドファッションの最先端を走り続けた山本耀司が、「アンチテーゼ」という独自のアプローチによって従来のモードの概念を変革し続けてきた軌跡が綴られている。

　黒一色だった「My Dear Bomb」とは対照的に、「Yamamoto & Yohji」は赤の装丁が特徴。山本耀司は、赤について「赤はとても強い色。私が好む赤はポピーの花の赤。赤は様々な言葉：リップスティック、聖餐、血、日本の国旗、日の出、エネルギー、を連想させる。赤は着物の下に着る下着の様に親密な色でもある」と表現しており、コレクションにも度々用いられてきた色だ。価格は税別12,800円で、ヨウジヤマモト青山本店、Ground Y 渋谷パルコ店、公式サイトs'yte、そして全国の書店で販売されている。