ルイ・ヴィトン元CEOのYves Carcelle（イヴ・カルセル）が、長い闘病生活の末、8月31日午後にパリ市内で死去した。享年66歳。これを受けて、LVMHグループ会長Bernard Arnault（ベルナール・アルノー）が追悼文を発表した。

　パリ出身のイヴ・カルセルは、フランスの名門エコール・ポリテクニークと INSEADビジネススクールを卒業。1989年に LVMHグループおよびエグゼクティブ・コミッティーに加わり、ルイ・ヴィトン マルティエ社で20年以上にわたって「Louis Vuitton」ブランドを支えた。世界でも特に日本を含めたアジアの発展に貢献し、デザイナーMarc Jacobs（マーク・ジェイコブス）を起用したコレクションを通じてファッション界に参入。また、ウォッチ＆ファインジュエリーへの参入を指揮した。2012年にルイ・ヴィトンを退いた以降は、フォンダシオン ルイ・ヴィトンの会長を務めた。

　ベルナール・アルノーは、イヴ・カルセルの訃報に「深い悲しみと痛恨の情を禁じえません。疲れを知らない旅人であったイヴは、ルイ・ヴィトンのイメージと価値観を体現したパイオニアでした。常に好奇心旺盛、情熱的でとどまる所を知らない彼は、私がこれまでに知る男女含めたあらゆるリーダーの中で最も刺激を与えてくれる1人でした」といった追悼文を発表。故人を偲び、哀惜の念と共に深い感謝の意を示した。