バーゲンセール開催時期の見直しを図っている三越伊勢丹で7月16日、夏のクリアランスセールがスタートし、好調な滑り出しを切ったようだ。初日の入店客数と売上は基幹3店舗で前年を上回る見通しと三越伊勢丹が発表。セール品に加えてプロパー（正価）品の売上も伸び、価格よりも価値ある欲しい品物を購入する傾向が強まっているという。

　クリアランスセール初日は、伊勢丹新宿店が炎天下にも関わらず開店待ちの行列ができ当初の予定時刻よりも15分繰り上げてオープン。10時半時点の客足は前回に届かなかったものの、まとめ買いが目立った盛夏アイテムや初日にも関わらずプロパー品が好調で、またセールの影響を受けにくい化粧品や食品も買い回り効果で売上が伸び、1日トータルでは前年を超える出だしだという。コレド室町の全面開業以来初めてのクリアランスセールを迎えた三越日本橋本店では、若いOL層やビジネスマンなど新規の客足が増加。三越銀座店は午後16時時点で外国人観光客の利用が前年比280%で推移し、日本橋と銀座の三越両店は入店客数と売上ともに前年実績を2桁パーセント上回る見込みだ。

　三越伊勢丹の夏のクリアランスセールは今年も以前から2週間以上後ろ倒して行われ、開催期間も短期化。顧客には同取り組みが定着してきており、テナントでは三越伊勢丹の方針に足並みを揃えるブランドも増えているという。