英国の老舗トラベルケースブランド「Globe-Trotter（グローブ・トロッター）」が、創業115周年を機に自社工場内の制作現場を映像作品で公開した。伝統的なクラフツマンシップが披露されるのは史上初。1897年の創業当時から変わらないハンドメイド製法は、一つのトラベルケースが完成するまで10日間と9時間35分を要するという。

　「Globe-Trotter」は1897年に英国で創業。英国王室をはじめ世界中の冒険家やセレブリティを魅了し続けてきたトラベルケースは、ヴァルカン・ファイバーという堅牢かつ軽量な素材を使用し、使い込むほどに持ち味が出るのが特徴。その製作に関わる全工程が英国の自社工場内で行われ、創業当時からほぼ変わることのない手法で作り続けられている。近年では、ラグジュアリーブランドとのコラボレーションやファッションブランドとのダブルネーム、スマートフォンのデザインなどに取り組み、意欲的に伝統と革新を融合をはかっている「Globe-Trotter」だが、守り抜いてきた熟練の職人による製造方法は機密事項。これまで、そのクラフツマンシップや工場は非公開とされてきた。

　ブランド創業から115周年を迎えるにあたり、「Globe-Trotter」はトラベルケースのメイキング映像を制作。自社工場内の貴重な映像を初公開した。ヴィクトリア朝時代からの裁断機やミシン、1つ1つ丁寧なハンドメイドによる職人技、時間と手間をかけた数多くの行程が、モノクロの映像で明らかになっている。