海外のフォトグラファーが捉えた原発事故の"リアル" 銀座シャネルで写真展開催

　シャネルが、ベネズエラ出身の写真家カルロス アイエスタ（Carlos Ayesta）とフランス人写真家のギョーム ブレッション（Guillaume Bression）による写真展「Retrace our Stepsーある日人々が消えた街」を銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催する。会期は6月24日から7月24日まで。

　パリに拠点を置くカルロス アイエスタは、建築写真を専門分野に活動。超高層ビルを命綱ひとつで外から撮影するプロジェクトで脚光を浴び、「SFR Young Talented Award」で受賞したほか、パリ市役所で作品展示を行うなど評価を得ている。ギョーム ブレッションは、2010年にエンジニアからカメラマンに転身。東日本大震災発生2ヶ月前に東京に移住し、ドキュメンタリー撮影を中心に、映像カメラマンとしても活躍している。ユニットでの取り組みは2009年にスタートした。

　今回の展覧会「Retrace our Stepsーある日人々が消えた街」のもととなる共同プロジェクトでは、東日本大震災直後に無法地帯となった福島第一原子力発電所周辺の街に何度も足を運び、事故がもたらした終わりの見えない状況をドキュメンタリーとアートを融合させた作品シリーズで表現。作品群は、SOPHOT.comが主催する写真コンテストで表彰されたほか、英国の「Environmental Photographer of the Year」や「European Publishers Award for Photography」ではファイナリストに選出された。シャネル・ネクサス・ホールでは「光影」「悪夢」「不穏な自然」「パックショット」「回顧」の5つで構成し、2人にとって想像を超えた放射能の恐怖や無人化した村落、自然の猛威などを捉えたドキュメンタリー写真を公開する。

■カルロス アイエスタ + ギョーム ブレッション
　写真展「Retrace our Steps – ある日人々が消えた街」
会期：2016年6月24日（金）～7月24日（日）　　
　　　　12:00～20:00 （入場無料・無休）
会場：シャネル・ネクサス・ホール　　　
　　　　中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F