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fashionsnap
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掲載日
2014/12/01
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清川あさみが"没個性"に警鐘 ファッションに隠された反骨精神を表現
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2014/12/01
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アーティスト清川あさみの新作個展「Tokyoモンスター」が、11月29日から渋谷・パルコミュージアムでスタートした。80年代から90年代の個性溢れる若者たちをモンスターに見立てた約60点の作品を発表。小説家 本谷有希子の言葉を添えて、モンスターたちの反骨精神を描くとともに日本の「カワイイ」カルチャーの奥に潜む「もう一つの東京」を表現したという。
「強烈な個性を発揮したファッションだけではなく、心の奥にある反骨精神や夢へのピュアな気持ちをアートとして復活させたかった」と話す清川あさみも、かつてモンスターだったという。「時代を作ることの出発点は色々なところにありますが、私の場合はファッションの存在がとても大きい。今でも反骨精神は根っこにあって、だから作品を作っている」と現在のクリエーションのルーツであることも明かした。
現代はきゃりーぱみゅぱみゅやレディー・ガガら個性的なファッショニスタの存在はあるものの、ファッショントレンドは米国で提唱された「ノームコア」が"究極の普通"と解釈されるなど、よりシンプルな方向性にシフトしている。「現代は(SNSなど)情報で自分を見せているけど、当時は服を冒険して色々ものを身に付けることで自分を大きく見せていた」と自己表現の手段でギャップを感じているといい、「ひとつ個性があるとその人にしかできないスタイルが出来上がる。色々なものを体感したり服を楽しんだり冒険している人が、時代を作れる人だと思っている」と没個性が謳われている現代のファッションに警鐘を鳴らした。「今回の個展でモンスターたちのような勇気や自由さを感じてもらい、自分の個性について見つめ直すきっかけになって欲しい」と期待を込める。
これからも「冒険」を続けると明かした清川あさみ。「ファッションに限らずテクノロジーやハンドメイドのミックスなど、既存のものを何かと融合させることでまた新しいものが生まれる」という考えで、「実際には服がない架空のファッションショーのようなものをやってみたい」といったアイデアとクリエーションの可能性を開拓していくという。「いつも半歩先にいて、自分が経験してきたファッションやカルチャーを作品にして夢を与えていきたい」と、自身が持つ反骨精神を垣間見せた。
「Tokyoモンスター」は12月15日まで開催され、今回の作品を使った体験型のデジタルインタラクティブの展示に加えて、限定の缶バッチを販売するガチャガチャを設置。作品の中には当時の清川あさみの写真も含まれているといい、「ファッションによって佇まいも変わり、別人のようにも見える。ぜひ探してみてください」と笑顔で呼びかけた。期間中は、エッセイスト犬山紙子や「ヌメロ・トウキョウ(Numero Tokyo)」編集長の田中杏子、モデル栗原類を招いたトークショーも予定されている。
■清川あさみ個展 TOKYOモンスター
場所:パルコミュージアム 渋谷パルコ パート1 / 3F
期間:2014年11月29日(土)〜2014年12月15日(月)10:00~21:00
※入場は閉場の30分前まで
※最終日は18:00閉場
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