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掲載日
2019/01/22
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パリ クチュール:「シャネル」、史上初のカール欠席 "疲労"が原因

掲載日
2019/01/22

 大雪に見舞われたパリで、「シャネル(Chanel )」がオートクチュールのランウェイショーを開催した。しかし何よりのサプライズは、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)の不在だった。ラガーフェルドがショーのフィナーレに姿を現さなかったのは史上初の出来事だ。

Chanel - Fall-Winter2019 - Haute Couture - Paris - © PixelFormula


 代わりに一人で登場したのは、右腕のヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)だった。隣を歩くイタリア人モデルのヴィットーリア・チェレッティ(Vittoria Ceretti)は、シルバーのボディスーツとトレーンを引いたキャップを纏っている。
 
 その後、DJのミッシェル・ゴベール(Michel Gaubert)から異例のアナウンスがあった。「皆さんにご案内します。お気づきのように、ムッシュ・ラガーフェルドは、クリエイティブスタジオのディレクターであるヴィルジニー・ヴィアールに最後の挨拶を託しました。18世紀にインスパイアされた素晴らしいコレクションでしたね。ムッシュ・ラガーフェルドは次のショーにいらっしゃいます」とのことだった。

Chanel - Fall-Winter2019 - Haute Couture - Paris - © PixelFormula


 「シャネル」は伝統的に、午前10時と正午の二度にわたってクチュールショーを行っているが、ゴベールの言う「次のショー」にもラガーフェルドは姿を現さなかった。

 そして午後1時、メゾンは「ラガーフェルド氏は疲れを感じており、ヴィルジニー・ヴィアールに最後の挨拶を託しました」と正式な声明を送っている。ショー直後は「雪のせいです」と話していた広報だが、カール・ラガーフェルドの「疲労」が理由であったことが明らかとなった形だ。同声明では、「クリエイティブスタジオディレクターのヴィルジニー・ヴィアールとイメージディレクターのエリック・フランダー(Eric Pfrunder)は、引き続き彼(ラガーフェルド)と共に仕事をし、コレクションとキャンペーンイメージを展開していく」とも述べられている。
 
 新古典主義様式の石造りのプールと素晴らしい庭に、イタリアカサマツときれいに刈られた芝が設置されたセットを舞台に、今シーズンはウールのブークレで仕立てたシャネルジャケットと、片側にスリットの入ったスカートのセットアップでショーは幕を開けた。また、インバーテッドラペルでデコルテを見せるカッティングのものも。

Chanel - Fall-Winter2019 - Haute Couture - Paris - © PixelFormula


 イブニングウェアとしては、ウエストをシェイプし裾は膝までフレアしたシルエットのドレスとフローラルペチコートを重ねたルックが目を引いた。まるで現代のマリー・アントワネットとでも呼べそうな美しいアイテムが揃う。

 さらに、マラブーをあしらったマキシスカートにダブルのバイカージャケットを合わせたスタイルでも驚かせてくれたカール。次のルックでは逆にレザーのペンシルスカートとフェザーボレロを組み合わせた。
 
 ヘアスタイルは大きく高く結い上げたヴェルサイユ風のもの。BGMにはヘンリー・マンシーニからダリダの『甘い囁き』まで、とにかくショーは全て滞りなく、非常に洗練したひと時を提供してくれていた。フィナーレになって突然の発表があるまでは。

 

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