ミラノ ファッションウィーク、新規ブランドも多数

by

Dominique Muret

掲載日
2017/08/28

　イタリアファッション協会（Camera Nazionale della Moda Italiana）（以下、CNMI）が、9月20日～25日に開催されるミラノ ファッションウィークのスケジュールを公開した。

　中でも特に注目されているのは、やはり大手メゾンの新アーティスティックディレクターたちの存在だ。「ロベルト・カヴァリ」はポール・サリッジ（Paul Surridge）、「ジル・サンダー（Jil Sander）ではルーシー＆ルーク・メイヤー（Lucie & Luke Maier）が初コレクションを披露する。
 
　復帰組では、12年春夏を最後にショーを休止していたアルビーノ・ダマート（Albino D’Amato）が、公式スケジュールでランウェイに返り咲く。2004年に「メゾン・アルビーノ（Maison Albino）」を設立した彼は2014年にリブランドを行い、今年2月にはオフの日程で「アルビーノ・テオドーロ（Albino Teodoro）」と改名したウィメンズラインを発表していた。

　CNMIのサポートを受けた若手も多数参加する。27歳の二コラ・ブロニャーノ（Nicola Brognano）もその一人で、インスティテュート・マランゴーニ（Istituto Marangoni）出身の彼は、2016年にイタリアの若手コンテスト「フー・イズ・オンネクスト（Who Is On Next ?）」で優勝した実績もある。
 
　「ジャンバティスタ・ヴァリ（Giambattista Valli）」や「ドルチェ＆ガッバーナ（Dolce & Gabbana）」などで経験を積み、2015年に自身のレディースウェアブランド「ブロニャーノ」を立ち上げた。カジュアルでありながらロマンティックなスタイルで、メンズストリートウェアとフェミニンなクチュールのコードをミックスしたアイテムを提案する。

　また、サブリナ・マンデッリ（Sabrina Mandelli）の「シーナ（Ssheena）」も期待の新進ブランドだ。2015年1月には、展示会「ホワイト・ミラノ（White Milano）」主催のショーでファッションウィークを締めくくった。
 
　やはりマランゴーニ出身のマンデッリは、「ドルチェ＆ガッバーナ」で経験を積み、現在「オフ-ホワイト c/o ヴァージル・アブロー（Off-White c/o Virgil Abloh）」でウィメンズコレクションのヘッドデザイナーを務めている。パンクでロック、ダークな世界観で、芸術とファッションにインスピレーションを得たシルエットが特徴だ。
 
　そしてメルセデスベンツがスポンサーのショーでは、韓国出身デザイナー、ユンチャン・チョン（Younchan Chung）が今シーズンミラノデビューを果たす。サムスン・アート＆デザイン・インステュテュート（Samsung Art & Design Institute）を卒業した24歳のデザイナーは、ユニセックスブランド「ザ・シリウス（The-Sirius）」を設立。ディテールと素材にこだわったフューチャリスティックなコンテンポラリーファッションを披露する。

　チョンは2015年「H&Mデザインアワード」など様々な賞にノミネートされ、今年2月には英国ファッション協議会とメルセデスベンツが主催する「インターナショナル・ファッション・ショーケース」賞を受賞した。
 
　他にも、9月24日に行われる第1回「グリーンカーペット・ファッションアワード・イタリア」（The Green Carpet Fashion Awards Italia）」の発表も忘れてはならない。CNMIが英「エコエイジ（Eco-Age）」と共同で創設した同賞は、エコな取り組みを続けるファッションブランドに授与される。