2015/06/23
ミラノ・メンズコレクション:男性的でありながらエレガンスを感じさせるコレクション
2015/06/23
男性的な無骨さとエレガンスの共存。「ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)」、「サルヴァトーレ フェラガモ(Salvatore Ferragamo)」、「ヴィヴィアン ウエストウッド(Vivienne Westwood)」、「ミッソーニ(Missoni)」がミラノで発表したメンズ・プレタポルテコレクションでは、男らしさと上品な抜け感の融合がキーワードとなった。
「ボッテガ・ヴェネタ」は、男らしさを感じさせるスポーティなスタイルに、シックな優雅さを漂わせたコレクションを発表。クリエイティブ・ディレクターのトーマス・マイヤー(Tomas Maier)は、「自然へと回帰するような、自分探しの旅へのあこがれ」を表現した。
ボトムスは、トレッキングパンツを思わせるメルトン素材のパンツ。足元にはトレッキングシューズとミドル丈の厚手ソックスを合わせ、アフガニスタンの高原に暮らすパシュトゥン族のかぶり物に似た帽子で独特の個性をプラスした。一方で、ニットやベルベットの素材感がシックなスポーツウェアに温かみを与える。花崗岩を思わせるヘザーグレーや木々に溶け込むようなカーキを基調に、ブルー、グリーン、レッドのアクセントが彩りを添える。
「サルヴァトーレ フェラガモ」のコレクションも、「旅」を感じさせる仕上がりとなっている。モーリタニアの手織りの絨毯を敷き詰めたランウェイを舞台に、細身のネクタイを締めた都会的なビジネススタイルを提案した。
クリエイティブ・ディレクターのマッシミリアーノ・ジョルネッティ(Massimiliano Giornetti)は今季のコレクションについて、「エレガントで肩の力の抜けた」スタイルを表現したと説明。マスタード、ショコラブラウン、エメラルドグリーン、クリーム、キャメル、ブリックレッドなど、こだわりを感じさせる絶妙な色使いがひときわ目を引く。装飾を取り去った直線的なシルエットやクチュール感を意識したシューズも、フェラガモらしさを演出する。
ピンストライプをあしらったダークカラーのパンツは、ダブルの裾から足首がチラリとのぞく細身のシガレットシルエット。ベルトにつけた小ぶりのレザーポシェットや頭にかぶったキャップが、カジュアルな印象を添える。
「ヴィヴィアン ウエストウッド」は、シルクのブリーフや、引き裂いたようなチュニックからタトゥーをのぞかせるなど、男性の肉体美を強調することで男らしさを表現。
スーツの装いだけでなく、ローライズのワイドパンツからストライプ柄のトランクスをのぞかせる無造作なスタイルからも、英国ならではのダンディズムが感じられる。
レースアップのウエスト、ストライプ柄、ミモレ丈など、多彩なデザインが揃ったシックなクロップドパンツは、街中でもクルージングでも活躍しそうだ。
男らしさの中に、繊細で情熱的な側面が垣間見えるコレクションとなった。
「ミッソーニ」のコレクションは、モロッコからインドまで、世界を巡る壮大な旅を彷彿とさせる。ヘリンボーン柄をあしらったナチュラルカラーのスーツは、気品あふれる優雅なシルエットが魅力。シーンを問わず着こなせるアイテムだ。
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