大手百貨店2月売上高が前年割れ、新型コロナウイルス感染拡大が影響

　三越伊勢丹ホールディングス、高島屋、松屋、エイチ・ツー・オー リテイリング、J.フロント リテイリングなど百貨店各社が3月2日、2月の売上速報を発表した。日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛ムードが広まり、各百貨店の売上高に大きなダメージを与えた。

　各社の売上高の前年同月比（速報値）は三越伊勢丹ホールディングスが15.3%減、エイチ・ツー・オー リテイリング（阪急阪神百貨店、神戸阪急・高槻阪急を除く）が14.3％減、松屋が31.6％減、高島屋が11.7％減、J.フロント リテイリング（大丸松坂屋百貨店）が21.8％減だった。三越伊勢丹ホールディングスでは、売上が5ヶ月連続で前年実績を下回った。インバウンド売上に関しては、新型コロナウイルスの影響による訪日客数減と、春節期間が前倒しになったことによるマイナス反動が重なり、グループ百貨店の全店舗で前年割れとなった。

　免税売上高の前年同月比は高島屋が69.9％減、大丸松坂屋百貨店が75％減と大きく減少。阪急阪神百貨店では、阪急うめだ本店や阪神梅田本店など都市型4店舗のインバウンド売上が前年同月比68％減となった。