2015/06/17
ユニクロの中国サプライヤー工場で従業員がスト 工場移転に反対
2015/06/17
中国広東省深セン市に位置する縫製工場で、数百人の従業員が工場移転に反対するストを実施し、アパレル製品の生産が停止している。労働者の人権保護を訴えるNGO(非政府組織)、SACOMが6月16日に明らかにした。この工場は、「ユニクロ(Uniqlo)」を展開するファーストリテイリングの中国サプライヤーとなっている。
SACOMによると、ストが発生しているのは深セン市にある慶盛服飾皮具(Shenzhen Artigas Clothing & Leatherware Co. Ltd)の工場で、6月8日に始まったストには従業員約900人が参加しているという。従業員たちは工場移転への反対に加え、解雇された従業員の再雇用を要求している。
慶盛服飾皮具は香港を拠点とする利華製衣集団(Lever Style Inc.)の傘下企業で、「ユニクロ」のほか「アルマーニ エクスチェンジ(Armani Exchange)」「カルバン クライン(Calvin Klein)」といったグローバルブランドにアパレル製品を供給。利華製衣集団はここ数年、生産拠点を中国からベトナムなどの東南アジア諸国へと移している。
この件に関し、慶盛服飾皮具および利華製衣集団による公式なコメントは発表されていない。
一方、ファーストリテイリングは、同工場において一部従業員がストライキを行っている事実を認めてはいるものの、スト参加者の数は明らかにしていない。
ファストリはEメールによる声明で、「ストライキの事実関係について現在確認中である。また、利華製衣集団の幹部に対し、この問題について労働者と協議し、平和的解決へと導くよう要請している」と述べている。
メーカーの多くはこれまで中国南部を生産拠点としてきたが、中国での賃金および生産コストの上昇に伴い、近年ではベトナムやインドネシアといった東南アジア諸国に拠点を移す動きが加速している。
不許複製・禁無断転載
© 2024 FashionNetwork.com