三越銀座店に6月18日、最旬の銀座流着こなしを提案する「銀座ゆかたガーデン」がオープンした。開店前のプレスプレビューでは、銀座三越の選抜女性社員10名で構成する「GMG（ギンザミツコシガールズ）10」が浴衣のトレンドスタイルを披露。開店時間になると1階のライオン口に並び、村上英之店長と共に客を出迎えた。

　デザイナーズブランドの参入でモダンなデザインが多かった浴衣のトレンドは、震災を機に日本古来の要素を取り入れる風潮が高まっており、今年の銀座三越では古典柄を現代の感覚でアレンジした"ゆかた"を提案。幾何学的に並べた花模様やターコイズとイエローのようなこれまでにない色の組み合わせ、古典柄の浴衣に敢えてビビッドカラーの帯をコーディネートする「ネオ古典」など、モダンとクラシックの融合が今年らしい浴衣の着こなしだという。最近では30代〜40代の女性を中心に、食事や街歩きの際に着るファッションとして浴衣の需要が増えていることから、銀座三越では着物のようにフォーマルに着こなせる商品の提案を強化。一般的な浴衣の素材は綿が中心だが、ポリエステルのセオα（アルファ）を使って着物の質感に似せた商品を前年より20%増やして展開する。コーディネートに必要な小物のラインナップにも力を入れ、ミュール調の草履をはじめ柄帯や帯留め、和服以外にも使用できるデザインの髪留めを揃える。価格は浴衣が29,000円〜58,000円で、トータルで揃える場合は7万円〜10万円。

　三越伊勢丹では銀座三越での立ち上がりを機に、浴衣の本格展開をスタート。「Undercover（アンダーカバー）」や「lucien pellat-finet（ルシアン・ペラフィネ）」等のブランドが伝統技法「手捺染」で仕上げた浴衣を展開する「Yukata Summer Happiness 〜日本の染と織〜」が伊勢丹新宿店本館1階「ザ・ステージ」に7月9日からオープンするなど、各店でイベントやセミナーを開催して浴衣を着る機会も提供する。浴衣の売り上げは震災翌年からの2年間で2桁増で伸びており、中でも銀座三越は高い伸び率で推移しているという。