ファーストリテイリングの米Jクルー買収報道 再上陸の可能性も

　「Uniqlo（ユニクロ）」などを展開するファーストリテイリングが、米ブランド「J.Crew（ジェイクル―）」の買収に向けて協議を進めていると、米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。成立すれば、買収額は最大50億ドルになる見込みだという。

　ファーストリテイリングは、「Uniqlo」や「GU（ジーユー）」をはじめ、米発「Theory（セオリー）」「Helmut Lang（ヘルムート・ラング）」「PLST（プラステ）」、そして仏発「Comptoir des Cotonniers（コントワー・デ・コトニエ）」「Princesse tam.tam（プリンセス タム・タム）」を擁し、2012年末には新たに米発「J Brand（ジェイブランド）」を展開するJブランド・ホールディングスを約3億ドルで子会社化した。2013年8月期の売上高は初めて1兆円を超えて1兆1,430億円。2020年には売上高5兆円を目指しており、グループの成長や米国や欧州をはじめとするグローバル展開を拡大するため、大型M&Aを視野に入れている。

　昨年2月には、ファーストリテイリングが米「Gap（ギャップ）」の買収に興味を示していると米ブルームバーグが報道したが、成立には至っていない。今回の買収報道の「J.Crew」は2009年をもって日本市場から撤退しているが、Eコマースについては日本を含む107ヶ国に配送エリアを拡大。5月には香港に出店する計画で、日本への再上陸も噂されていた。