パリコレクション開幕 初日アンリアレイジが闇に描いた"光の柄"

　パリで3月3日、2015-16年秋冬の新作が発表されるファッションウィークが開幕した。初日には、デザイナー森永邦彦が手がける「アンリレイジ（ANREALAGE）」が、パリコレクションに進出してから2シーズン目の参加。「LIGHT」をテーマに、闇のように黒い服に光の柄を浮かび上がらせた。

　「アンリレイジ」は、前回パリコレのデビューショーを開催した場所と同様の美術学校Beaux-Arts Salle Melpomene（ボザール メルポメーヌ）で、パリ時間3日17時からコレクションを開催。ランウェイショーは、スポットライトが1点を照らす暗闇の中からスタートした。前半は、服の一部分をライトで照らしたような白い円のデザインを、ジャカードやデジタルプリント、ニット、そしてパッチワークといった様々な手法で表現。光の円は、服のフォルムや「ポーター（PORTER）」製のバッグ、そしてレンズヒールのシューズにも反映された。後半の8ルックは、フォトクロミック分子を応用し、紫外光に反応して黒から様々な色に変わる特殊素材を使用したセットアップやワンピース。光を照らすと一瞬にして現れる鮮明な色柄には、闇夜に見る夢や、闇に隠された誰も見たことがないものに光を当てるという意味が込められているという。

　パリコレ初日は、「ルシアン・ペラフィネ（lucien pellat-finet）」のプレゼンテーションで幕開け。デザイナーのイラン・デロイス（Ilan Delouis）とアートディレクターのジェニー・マナーハイム（Jenny Mannerheim）が手がけパリで初のランウェイショーを開催した「イーチ × アザー（EACH × OTHER）」や、LVMHが主催するコンテストに2年連続でノミネートしている「ジャックムス（JACQUEMUS）」など、注目の若手デザイナーズブランドも公式スケジュールで新作を発表した。パリのファッションウィークには約100ブランドが公式参加し、11日の最終日まで市内各所でショーや展示会が開催される。