イオン株式会社は、株式会社パルコの発行済み株式の約12.31％（10,133,800 株）を保有する同社の主要株主となる売買契約を締結した。

イオンは、昨年10 月に発表したグループ中期経営計画（2011 年度～2013 年度）に記載のと
おり、「新しい成長戦略への移行と成長を支えるための経営基盤の確立」に向けた体制の強化を
推進している。とりわけ、大都市マーケット（首都圏及び地方主要都市）における積極的な出店及び業態の多店舗化を進めるとともに、第三者との協業の可能性も含めた事業基盤の強化策を
検討している。

イオンは、同社とパルコとの間で良好な協力関係を構築することを目的として、長期的な保有を
前提とした政策投資の一環として、本株式取得を実施。パルコが有する都市型ショッピングセンターの運営に関するノウハウと、イオングループが有する小売事業における圧倒的な事業基盤及び多様な業態を展開するノウハウとを融合することにより、双方に高い協業の効果が生まれるだろうとしている。

具体的には、両者間の協力関係の構築を通じて、以下のような効果の顕在化を目指す。
・ イオングループが運営する都市型ショッピングセンター（フォーラス及びビブレ）をパルコ
が保有する既存店舗と一体的に運営することにより、両社の都市型ショッピングセンターの価値向上を実現する。
・ イオンが有する豊富な海外事業展開の経験とパルコが有する国内で培ったノウハウとを相互
に活用し、両社の中国等における海外事業の早期展開及び拡大を図る。

イオンは、パルコ株式保有割合を20％未満としつつも、パルコとの提携効果を高めるために、パルコを当社の持分法適用会社とすることも企図している。