フェラガモ、16年1-9月期は僅かながら増益

  サルヴァトーレ・フェラガモ（Salvatore Ferragamo）が発表した16年1-9月期の業績は、純利益が0.2%増の1億1240万ユーロ（約131億5800万円）と僅かに上向いたが、通期見通しについては引き続き慎重な姿勢を見せた。

　売上高は0.7%減の10億1000万ユーロ（約1182億3600万円）、EBITDAも2億1600万ユーロ（約252億8600万円）となった。
 
　売上構成比35.5%と主要な市場であるアジア・太平洋エリアでの売上は、1-9月期は横ばいとなったが、第3四半期には10％の伸びを見せた。欧州はテロに打撃を受けた観光産業の影響により、5％の減収。日本でも2％減となった。一方で、北米で3％増、中南米で4％増と、米州市場は上向き。

　「特にここ数年、ラグジュアリー市場の停滞は顕著になってきており、現在起こっている様々な出来事にも打撃を受けている。こうした市場の現実を鑑みると、通期の見通しについても慎重にならなくてはいけない」と同社。
 
　16年には体制の見直しを始めたサルヴァトーレ・フェラガモ社。10年間トップを務めたミケーレ・ノルサ（Michele Nosra）が去り、元フルラ（Furla）のエラルド・ポレット（Eraldo Poletto）CEOが8月に就任したばかりだ。
 
　クリエーション面でも、マッシミリアーノ・ジョルネッティ（Massimiliano Giornetti）が「自身のクリエイティブなアプローチを見直す良い機会である」との理由でクリエイティブディレクター職を退いている。
 
　後任としては、ウィメンズコレクションをフルヴィオ・リゴーニ（Fulvio Rigoni）が、ウィメンズシューズをポール・アンドリュー（Paul Andrew）がそれぞれ手掛ける。16年1-9月期のシューズカテゴリの売上構成比は、43.2%となった。

 
（2016年11月16日現在、1ユーロ＝117円で換算）