2019/06/17
ミラノ メンズ:「フェンディ」のガーデニングモード
2019/06/17
「フェンディ(Fendi)」は、ヴィッラ・レアーレの庭園でガーデニングをテーマにしたコレクションを披露した。
籐椅子の客席には小さなバナナとパストリーの入ったバスケットが置かれ、全てが素晴らしく洗練されている。
オープニングにはグリーンのルックが多数登場し、ニーパッチのついたワークパンツやワークシャツ、クレバーなレインウェア、ニットトップとフラットフロントパンツにサンダルを組み合わせたスタイルも。
ラフィアやストローのハットには「フェンディ」のロゴをあしらったほか、シルヴィア・フェンディ(Silvia Fendi)はメゾンのシグネチャーであるベージュとブラウンのストライプをじょうろ、くま手、剪定ばさみにも使っていた。
また、洗練されたテーラードアイテムに多数のパッチポケットを加えるなど、ガーデニングウェアの要素をうまく取り入れている。ローマンサンダルのリバイバルも見逃せない。
「ガーデニングは好きよ。だから趣味をこのショーにも取り入れようと思って。木漏れ日の差すキャットウォークをモデルが歩ける場所なんて素敵。ちょっとした冒険者になったようね」とシルヴィア・フェンディは話した。
ウィメンズのクリエイティブディレクターだったカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が亡くなってから初めての「フェンディ」メンズウェアコレクションだ。ソラーリ通りのスペースから会場が変更されたのも5年ぶりのこととなる。
コレクションの中でもひと際目を引いたのは、ルカ・グァダニーノ(Luca Guardagnino)とのコラボレーションによるプリントだ。フラワー柄のイラストレーションとグラフィックが交じり合った不思議なスケッチ「Botanics for Fendi」は、ジャケットやパーカに施されていたほか、メッシュ素材の「ピーカブー」バッグ、ウールのプレイドブランケットといった小物にも登場。ちなみにシルヴィア・フェンディは、2009年のグァダニーノ監督作品『ミラノ、愛に生きる』でアソシエイトプロデューサーも務めている。
グァダニーノがエチオピアで過ごした青春時代から着想を得たロングシャツは素晴らしく、リラックスしたコロニアルスタイルという今シーズンのミラノのトレンドも反映している。
サウンドトラックは坂本龍一で、「このアルバムのタイトルは『Back To The Basic』から来ているんだけど、私がこのコレクションに求めていたのもまさにそれ。シンプルで、ほんもので、自然。ウールやシルクオーガンジー、コットン、ストローといった天然素材を使ったわ」とシルヴィア・フェンディ。
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