ドイツとフランスが共同運営するテレビ局Arte（アルテ）が、11月22日22時20分、英国人デザイナーPaul Smith（ポール・スミス）のドキュメンタリー「Paul Smith Gentleman Designer」を放映する。Stéphane Carrel（ステファン・カレル）が数カ月間にわたり、ロンドンやパリ、東京を訪れてポール・スミスを追ったこのドキュメンタリーは、彼自身の作品と同様、慎みを感じさせながらも遊び心あふれたものとなっている。

　ポール・スミスの朝は早い。ひと泳ぎした後、ロンドンのポートベローで行われるアンティーク・マーケットに向かう。世界に1つしかない掘り出し物を見つけ、作品づくりのインスピレーションを養うためだ。ナイトに叙勲された「Sir」ポール・スミスは、あらゆるものからインスピレーションを得る。目に留まる全てを写真に収め、スケッチする。ロンドンにある事務所は奇妙なオブジェであふれかえり、英国式ガーデンを思わせる独特の雰囲気を放っている。

　独学でデザインを学んだポール・スミスは、こうして「ちょっとロックで、ダンディーで、1960年代の香りのする」英国式エスプリを表現してきたのだ。子供時代やこれまでの経歴、趣味について語るシーンもある。

　このドキュメンタリーの他、最近発売された書籍『Paul Smith, Notes』でも彼のインスピレーションの秘密に触れることができる。


『Paul Smith Gentleman designer』：Arteにて11月22日放映、11月28日にDVD発売。

『Paul Smith, notes』：Olivier Wicker著、Arte Editions/La Martinière共同出版。200ページ、32ユーロ。