アンリアレイジ、職人の勲章が浮かび上がる伝統工芸のユニフォーム制作

　「アンリアレイジ（Anrealage）」のデザイナー森永邦彦氏が、伝統工芸の職人に向けた新しいワークウェアを制作した。Cotton USAの新プロジェクト「Power of Cotton（パワー・オブ・コットン）」の一環で、銅器着色の伝統的な技法にイノベーションを起こしてきた富山県高岡市の「モメンタムファクトリー・ Orii」のために特別にデザイン。アメリカ綿を革新的なユニフォームに進化させた。

　「Power of Cotton」は、アメリカ綿で未来につながる新しいワークウェアを企画制作することで、減少しつつある日本の伝統工芸の新しい職人像を提案する試み。雑 誌「Vogue Japan」の協力のもと森永氏を起用し「驚きと憧れを感じる、革新的なワークウェアづくり」に取り組んだ。デザインの元となったのは、工房の床や壁、職 人の衣服に偶発的についたシミ。純白のアメリカ綿にフラッシュを当てると異なる模様が鮮やかに浮かび上がる「再帰性反射」を利用した特殊加工が施された。 メンズとウィメンズそれぞれ、定番のワークウエアの原型を上下や左右に繰り返したパターンが特徴。「職人の勲章」と言えるシミに光を当て次世代に職人魂を 継承してほしいという願いが込められ、新しい伝統工芸のあり方を象徴しているという。

　これらのワークウェアは「アンリアレイジ」の路面店で販売される予定。プロジェクトの一貫として制作されたtシャツ（16,000円）は、3月16日から伊勢丹 新宿本店を皮切りに展開されるポップアップストアで販売が予定されている。