インタビュー:トミー・ヒルフィガー、上海でイベント開催 ルイス・ハミルトンや「キース」とのコラボも

 上海でスペクタクルショーを開催する「トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)」。中国市場での拡大や、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)とのコラボレーション、そしてローンチ予定の新コレクションなどについて、ショーの前にトミー本人が当紙に語ってくれた。また、「キース(Kith)」と協業したアイテムのローンチも明日に控えている。

Tommy Hilfiger & Lewis Hamilton

- なぜ中国でこのイベントを?
 
上海は、今日のファッションの中心地として数えることができると思う。「トミー・ヒルフィガー」のファンも多くいる。アジアは成長が速いマーケットで、特に中国はその半分を占めている。アジア・太平洋地域は他のエリアより早く伸びていて、今では売上構成比3分の1にまで拡大しているんだ。
 
- 中国で、今ルイス・ハミルトンとのコレクションをローンチした理由は?

 
ルイス・ハミルトンは世界的に有名な人物で、ここ中国でもよく知られている。それに、(ショー直後に小売りを開始する) "see now, buy now"形式を発展させている最中だし、常に「次はどこか?」というのを考えているからね。
 
ルイスはたくさんイディアを出してくれた。アムステルダムとニューヨークのスタジオに顔を出してくれて、ロンドンのオフィスにも来たよ。写真や自分の私服コレクション、自分が目指すところを具体的に説明してくれた。それをデザイン・生産チームが服に仕上げたんだ。彼は色や素材選びまで全てに関わっている。彼が求めることを正確に実現するために、試行錯誤を繰り返した。本当に、全工程に彼のアイディアが入っているんだ。ジジもすごく積極的だったが、ルイスはその上を行く。自分で全て試してみるんだよ。ルックブックやショーのスタイリングも手掛けた。ファッションへの情熱を感じるね。ショーの音楽も全てルイスがやっている。アーティストとセットリストを全て選んだんだ!
 
ルイスとのアイテムに加えて、今回はウィメンズのフルコレクションも披露するし、「Icons of Tomorrow」コレクションもローンチするよ。ブランドのアイコニックなアイテムを今風に蘇らせている。モダナイズして、"アイコン"たちに着てもらうんだ。直接デザインに取り入れてはいないけれど、今日の世界を動かしているミレニアルズとして、彼らからインスピレーションを得たね。
 

- 3年ほど前には、即売形式の"see now, buy now"が主流になると思われていましたが、実際に上手く管理できているブランドは少ない。成功の秘訣は何ですか?
 
我々の顧客は若い、いわゆるミレニアル世代だ。すぐに手に入るものや、直接的な体験を求めている。例えば、50代向けに超高額商品を売っていたとして、その顧客は当日中に商品を欲しがることはないだろう。しかし、ミレニアル世代は"クール"なものを探している。ジジやルイスとのコラボも、その日のうちに買って着たいのさ。だから私たちは"see now, buy now"をやっている。
 

- ファッション業界ではアスレジャー人気が根強いですね。これは一時的な流行りに過ぎないのでしょうか?この現象をどう思いますか?
 

私は常にアスレジャースタイルだよ。飛行機に乗る時はいつもトラックパンツを穿いている。今夜も着ようと思っている。それで、ルイスに決めてほしいと頼んだんだ!要は、コンフォートとスポーツカジュアルということだね。90年代には、我々が誰より先に取り入れていた考えさ!
 
これは90年代前半の広告だが、ケイト・ハドソンをはじめ、ロッド・スチュアートやクインシー・ジョーンズの娘たち、カリーム・アブドゥル・ジャバーの息子なんかの2世セレブも使った。それでこっちが今のビジュアルだ。あまり大きな変化はないよ。ストリートウェアとアスレジャーだ。だから、この現象に我々も一役買っているんじゃないかと思うね。

 
- 「キース」とのコラボレーションについては?
 
9月5日にブルックリンでローンチする数量限定のアイテムで、「キース」の店舗でのみ販売するんだ。ニューヨークやマイアミ、LAや、バーグドルフ・グッドマンに店を持っているからね。「キース」は新しい「シュプリーム(Supreme)」だよ。彼(創業者のロニー・ファイグ(Ronnie Fieg))はひとかどの人物だ。「シュプリーム」を買っていた人たちは皆、「キース」に移ってきている。「シュプリーム」は商業的になりすぎて、今や13、4歳の子たちが買っているからね。ミレニアル世代は、「キース」だ。
 
ロニー・ファイグはうちのアーカイブにやって来て、過去のアイディアを見つけて自分流にアレンジしてみせた。コレクション全て、自由にやってくれと言ったんだ。彼はスニーカーの専門家だし、なんと「ティンバーランド(Timberland)」と「キース」、「トミー・ヒルフィガー」のトリプルコラボまで実現したよ。明日の夜には「キース」のサイトに最初のビジュアルが公開される。ロンドンやパリの人々は、「キース」の店が無いことを悲しむだろうね!

Winne Harlow and Hailey Baldwin for Tommy Icons - Tommy Hilfiger

 -  同じPVHグループの「カルバン・クライン(Calvin Klein)」を上回る業績を記録しましたが、どうお考えですか?あちらの方が先に設立されたブランドで、今でも大きな話題を集めてはいますが……。
 
 「カルバン・クライン」も好調であることを願うよ。「カルバン・クライン」が好調ならPVHも成長するし、皆にとってプラスになる。「トミー・ヒルフィガー」は確かに成長していて、エキサイティングだ。前だけを向いてやっているし、全ての瞬間を楽しめる。色々なことがあったから、こんな右肩上がりの曲線を見ていると信じられない思いだよ。"see now, buy now"への移行だって大変だった。全ての生産工程を見直すなんて、考えてもみてくれ!物流に関しても悪夢だったね。でも、成し遂げるだけの情熱があったんだ!ビジネス全体に活力が生まれたよ。
 
 
-  中国のオーディエンスに、ショーを通して感じてほしいことは?
 
 ショーの後で、コレクション全部を手に入れたいと思ってもらえればいいね!服を着ることを楽しんで、次のコレクションを心待ちにしてほしい。

 
-  他のブランドでデザインしたいと思ったことは?例えばヨーロッパの有名メゾンから声が掛かっていたとしたら、どこが理想でしたか?
 
 「サンローラン(Saint Laurent)」!きっとメゾンをロックなものにしていたと思うよ!


 

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