カルヴェン、会社清算の危機か 買収提案の締め切りまであと2日

 今年の5月以来、フランスで会社更生手続を適用していた「カルヴェン(Carven)」は、元バルマン(Balmain)トップのエマニュエル・ディエモス(Emmanuel Diemoz)氏を迎えて商事裁判所に再建計画を提出したものの、それが却下されたことがわかった。メゾンの主要株主であるブルーベル(Bluebell)との合意も間近だったが、結局は救済措置を道半ばで放棄することとなったようだ。

セルフ・リュフィユーによる2018年プレフォールコレクション - Carven

 再建の見込み無しとみなされたことで、カルヴェンは今後、会社清算手続へ移行することになる。それを避けるには身売り先を探す以外の道は残されておらず、しかし買収提案の期日は9月28日に迫っている状態だ。
 
 締切後、裁判所は10月1日深夜まで買収提案の改変のための猶予を設け、10月4日に候補の中から最終的な売却先が決定する。
 
 当紙の入手した情報によると、現在のところ提出されているバインディングオファーは一件のみ。これは7月の時点で名乗りを上げた3社のうちの1社Cashtexによるもので、同社はパリの繊維問屋街サンティエ地区を拠点に繊維や服飾雑貨の卸事業を行っている。
 
 また7月に当紙が手に入れた資料では、Cashtexは「カルヴェン」のブランド、商標権、ライセンス、特許、および賃貸店舗や資材、人材の買収を提案しており、提示価格は50万10ユーロ(約6639億7100万円)だった。再建計画には「より小規模な組織からブランドを立て直す」ことが記されているほか、従業員50名の再雇用と39名の異動についての言及もある。初年度は売上高1500万ユーロ(約19億9200万円)、そしてその2年後には2000万ユーロ(約26億5800万円)達成を目指すという。
 
 カルヴェンは2017年に2150万ユーロ(約28億5500万円)の売上高を計上する一方、支払期限を迎えた債務550万ユーロ(約7億3000万円)を抱えていた。
 
 1945年、マリー=ルイーズ・カルヴァン(Marie-Louise Carven)ことカルメン・ド・トマゾ(Carmen de Tommaso)が「カルヴェン」を立ち上げた。数十年間は順調に業績を伸ばしたが、80年代から90年代にかけて低迷。その後何度も経営陣やデザイナーが交代し、2008年にアンリ・セバウン(Henri Sebaoun)がメゾンを買収したことで立て直しに成功した。プレミアムブランドという位置づけとギヨーム・アンリ(Guillaume Henry)によるデザインが成功をもたらしたが、2016年には香港のブルーベルがブランドを取得している。
 

(2018年9月26日現在、1ユーロ=133円で換算)
 

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