2019/12/05
ケリング、「モンクレール」取得を検討か
2019/12/05
「グッチ(Gucci)」や「サンローラン(Saint Laurent)」などを展開するケリング(Kering)グループが、「モンクレール(Moncler)」取得についての合意に向けた交渉に入ったという。ブルームバーグが報じた。

同紙に引用された情報筋は、ケリングとモンクレールが「結びつく」可能性があることを示唆している。ケリング側はこの件に関するコメントを控えており、モンクレールは取材に応じなかったという。
モンクレール社の企業価値は100億ユーロ(約1兆2100億円)相当で、2013年の上場開始時から比べると株価は4倍近くにまで上昇している。12月4日の終値は38.83ユーロ(約4700円)だった。主要株主はレモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)で、ブルームバーグの試算によると株式22.5%を保持しているという。
「モンクレール」は近年、複数のクリエーターとコラボレーションする「モンクレール ジーニアス(Moncler Genius)」などを通じて、よりファッション感度の高い顧客の取り込みに注力してきた。
フランス・パリでは、「ギャラリーラファイエット(Galeries Lafayette)」シャンゼリゼ店への出店を果たしたほか、やはりシャンゼリゼ通りの直営店開設も予定しており、観光客への訴求も強化している。現在ブランドは全世界に220店舗を展開しており、トラベルリテール分野の拡大も視野に入れているほか、売上構成比30%を占める中国も成長させたい考えだ。
ケリング側も、昨年はスポーツメーカー「プーマ(Puma)」を売却し、ポートフォリオをラグジュアリーブランドで統一する姿勢を示している。
(2019年12月5日現在、1ユーロ=121円で換算)
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