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2011/03/22
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サミュエル・アミリ氏「原材料費上昇は避けられない」

掲載日
2011/03/22

主題はタブーなのであろうか。しかし、原材料と綿の値段の上昇がアパレル企業の商品の値段、売り上げ、利益に関与してくるのは間違いない。モルガンのバイイングとサプライチェーンの責任者で、ソーシングのエキスパート、サミュエル・アミリ氏に話を聞いた。

アミリ氏は中国とトルコの企業と協力してSLソーシングという企業を立ち上げた。顧客にはモーガン、エタム、ザラ、トップショップ、サンドロ、ザ・クープルズ、キャロルなどがいる。川上から川下への流れの変化を伺った。

Samuel Alimi
サミュエル・アミリ氏
FashionMag.com : 原材料費の上昇は本当にテキスタイル業界を脅かすほどのものなのでしょうか?

サムエル・アミリ氏:隠すことはありません。コットンをはじめとし、ウールや合成繊維などの値段も上がっており、業界内には疑問を持つ声が上がっています。ウールの値段は今年始めから比較して48%も上昇したんですよ!中国生産の製品の値段の内訳を考えると、40 から50%が原材料、30から35%が製造費、10 から15%が運送費になっています。今は全てのコストが上がっています。原材料費はもちろんのこと、給与やリビア問題の影響から石油の値段も上がっています。運送費は最近2,5%上昇しました。どこまで上昇しうるのかわかりません。原材料費と石油の値段の上昇は投機による原因と考えていいと思います。被害を被るのはアパレル企業です。

FashionMag.com :そのことに関してアパレル企業はどのように対応しているのですか?

サムエル・アミリ氏:企業も小売店もその事実については良くわかっているようです。大きな企業などはそのことに関して警鐘を鳴らしています。しかし、問題は原材料の価格の上昇ということに関してだれも具体的な行動を起こしていないということです。今日、そのような問題に関しては討論することが可能だと思っていますが、私のようにソーシングを職業としているものの最重要項目は納品を確実にすること。それから量や値段について業者と交渉することです。また、メーカーに最終価格を引き上げないと、利益を上げることは不可能かもしれないということをわかってもらうことも重要です。今年は製造が早く始まったのでそういうことも可能でしたが、それは続かないのではないかと思われています。

FashionMag.com : といいますと?

サムエル・アミリ氏:さらにコストを10 から 15%下げるためにカンボジア、ベトナム、インドのデリーやボンベイではなくさらに田舎の地方にある工場を探しています。我々は既に海外で生産をしていますので、なんでも前もって生産し提案す。北アフリカや東ヨーロッパで生産しています。ですが、チュニジアは現在政治的にとても不確かな国です。革命は素晴らしいことですが、顧客に商品を届けられないかもしれないというリスクを背負うわけには行きません。モロッコの工場はインディテックスグループのザラの為の生産で飽和状態です。トルコと東欧の国はいい状態です。私は、さらに安い使い捨て衣料品というものを考え始めるべきだと思っています。もう少しお金を出せばいい品質のものが買えるということもあり、ファーストファッションの熱は冷めてきています。どの道、これ以上安い値段の商品はありえません。現在の原材料費の上昇はただの付随的現象だとは思っていません。中国などの発展途上国内の消費が増えていることで、価格を下げることが不可能になっているのです。

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