パリ ファッションウィーク:新生「ランバン」の冒険と”巡礼者たち”

 中国の復星国際(Fosun International)に買収された「ランバン(Lanvin)」が、新しいスタートを切った。4人目となるデザイナー、ブルーノ・シアレッリ(Bruno Sialelli)は、クリュニー国立中世美術館をデビューの舞台に選んだ。

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Lanvin - Fall-Winter2019 - Womenswear - Paris - © PixelFormula

 最初はまずまずだったが、中盤以降は完成度の高いランウェイになっていた。「ランバン」のDNAをなぞりつつ、シアレッリ独自のフォークロアや神秘主義を盛り込んでいる。今回はメンズ・ウィメンズが同時に発表された。会場となったのはローマ時代の浴場跡の遺跡だ。
 
 「パコ・ラバンヌ(Paco Rabanne)」や「ロエベ(Loewe)」で腕を振るったシアレッリのクリエーションには、確かに以前在籍したメゾンの名残がほんの少し見られる。しかし、カッティングを多用し、異素材をミックスしたコレクションは面白く、ウールニットを胸当てや襟に使ったり、切りっぱなしのタータンやクラッシィなシルクと大胆なプリントなども目を引いた。テキストメッセージはブーツやバッグにもあしらわれており、驚きがありながら、繊細で非常に洗練された仕上がりになっている。
 
 メンズでは、セーラーシャツとアランセーター、ケープになったダッフルコートや、紋章プリントのシルクチュニックにニットのフードを合わせたルックや、やはり紋章風のスクリプトが袖から覗くチェスターコートが登場。

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Lanvin - Fall-Winter2019 - Womenswear - Paris - © PixelFormula

  「メゾンのアーカイブからインスピレーションを探っていたら、ジャンヌ・ランバン(Jeanne Lanvin)が冒険家だったことを知ったんだ。東ヨーロッパから中東まで、色々なテキスタイルやフォークロアを使って、感情に訴えるクリエーションを叶えた。だから、僕はアステカを中心に、作家のジャン・ジュネや、ブルターニュ地方のブレストといったフランスの地方も取り入れたよ」とシアレッリは説明する。コレクションは「Mystic Pilgrims」と名付けたが、会場となったクリュニー美術館についても、「魔法のようなタイムカプセルだから」と選択の理由を教えてくれた。
 
 人の顔が一面に描かれたプリントは、ドレス数型の他にも。メンズのスキニートップやシルクのハンドバッグ、パジャマ風セットアップにも使われていた。
 
 カラーパレットは、ベビーブルーやヴィンテージな風合いのチェック、ブラッシュピンクといったオプティミスティックなもので、キャスティングもまだ知られていないフレッシュなモデルとジジ・ハディッド(Gigi Hadid)やカイア・ガーバー(Kaia Gerber)といったスターが良い具合に混ざっていて適切だった。音楽もマッチしていて、良いショーだったと言える。

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Lanvin - Fall-Winter2019 - Womenswear - Paris - © PixelFormula

  「ブルーノは高いスキルを持っていて、世界規模の視点もある。ウィメンズ、メンズウェア、そしてアクセサリーでも経験豊かな人物だし、リーダーでありながら若い。それに、よそでよく知られたデザイナーを"リサイクル"するわけにはいかないから」とジャン=フィリップ・エケ(Jean-Philippe Hecquet)CEOはコメントしている。
 
 

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