フィレンツェ&ミラノ:メンズトレンドはシティとジャングルの狭間で

 フィレンツェ郊外フィエーゾレのヴィラ・パルミエリでショーを行った「ジバンシィ(Givenchy)」やミラノ中心部にあるヴィラ・レアーレの庭園を会場に選んだ「フェンディ(Fendi)」に代表されるように、イタリアのメンズファッションは古き良き華やかな時代と夏らしいファンタジーやエレガンスを盛り込んだスタイルが目立った。

Dolce & Gabbana, SS 2020 - © PixelFormula

 「ピッティ・ウオモ(Pitti Uomo)」開幕から厳しい暑さに見舞われたイタリアのファッションウィークは、早くも夏のバカンスムードが盛り上がった。特にミラノでは、古い製鋼所を使った「エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)」や、環状道路下の公園でショーを行った「スンネイ(Sunnei)」、地下鉄の駅を選んだ「パームエンジェルス(Palm Angels)」など、意外な会場に驚くこともしばしばだった。
 
 「ミラノ市のサポートを得て、普通なら使用できないような場所を会場に選ぶことができた。コレクションの質はもちろんだが、それを超えたところでもエネルギーを感じさせてくれる。それに、今シーズンは『M1992』、『マリアーノ(Magliano)』、『スンネイ』、『パームエンジェルス』をはじめ、多くの若手ブランドが参加している」とイタリアファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana)(以下、CNMI)のカルロ・カパサ(Carlo Capasa)会長。
 
 非日常な華やぎとシックなアティチュードが共存する感覚は、コレクションにも反映されている。フォーマルウェアが勢いを取り戻す一方で、進化したスポーツテイストが洗練された形で盛り込まれ、カジュアルな要素をプラスしていた。例えば、単純なスウェットはあまり見られなかったが、「ゼニア」などはレザーでリュクスに仕立ててみせている。
 
 ネクタイとスーツというスタイルはほぼすべてのブランドに登場したものの、リラックスしたシルエットや素材のジャケットや、ゆったりしたパンツなど、コンフォートとエレガンスが融合したデザインが特徴だ。パンツは裾にスリットを入れて動きやすさを追求したものや、敢えてウエストから下着を見せる着こなしも。

Ermenegildo Zegna SS 2020 - © PixelFormula

  セットアップは単色使いが基本で、ホワイト、ベージュ、グレイ、ブラック、アッシュブルーっといったクラシックなニュートラルカラーが多い。また、レトロなチェックのスーツは大人気で、ベージュのコットンで仕立ててオーバーサイズのショートパンツを合わせたものなどは、コロニアルな探検家スタイルを思い起こさせる。こうしたブルジョワシックな波は小物やスタイリングにも表れていて、カムバックを果たしたデッキシューズ、肩がけのセーター、ホワイトの靴下、ネクタイといったアイテムが印象深かった。ネクタイは解くか少し緩めるのが来シーズンのトレンドだ。
 
 同時にアクティブな生活にも対応するのが来季のワードローブだ。クロスボディのミニポシェット、ワークウェアテイストのジャンプスーツ、カモフラージュ柄のミリタリージャケットとコンバットパンツといったアイテムに、カラーはカーキが鍵に。起毛のジレやウィンドブレーカー、軽量のレインウェアなども登場。
 
 さらに、素肌にジャケットを纏うスタイリングや、日よけのついたトレッキング・サファリハットなど、猛暑に向けた提案も豊富だった。細いストライプが入ったコットンのショーツなどは、下着を思わせるものだ。
 
 プリントは南国を思わせるトロピカルやジャングルのモチーフが多く、レオパード、エキゾチックなボタニカル・フローラル柄に、色とりどりのパロットモチーフも。シャツやショーツ、パンツにあしらわれた。

 

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