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ミラノ ファッションウィーク:「プラダ」、政治としてのファッション

掲載日
today 2018/09/21
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 今シーズンの「プラダ(Prada)」が見せたのは、売るための服ではなく、政治的な主張をするための服だった。政治問題に揺れる現在のイタリアで、本コレクションは美的な宣言であると同時にポリティカルな提言でもある。

Prada - Spring-Summer2019 - Womenswear - Milan - © PixelFormula


  ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)は、クラシックなブルジョワ的コードを意外性のあるパターンや生地、プリントに落とし込んで見みせた。
 
 タイダイやサイケデリックなプリントを、田舎の風景や裸の男女のイメージなどと組み合わせ、コートやドレス、テニススカートに仕立て、コンサバなワードローブの決まりを打ち破った。

 アイコニックなナイロンも目についたが、今回はシャーベットやライム、カッパーといった色でアップデートし、サテンショーツとスポーティーなサンダルに合わせた。プラスチックの花をあしらった虫の目のようなサングラスや、頭にはローマ時代の貴族を思わせるヘアバンドなど、小物使いも印象的だ。また、ロープ柄のコルセットは、特にカイア・ガーバー(Kaia Gerber)に着せたルックで際立っていた。足元には、透け感のあるロゴ入りのナイロンニーソックスが多く見られた。しかし中でも特に素晴らしかったのは、大ぶりのスパンコールでできたカクテルドレスだろう。
 
 「これは全部、今の世界で起きていることに問題を提起するため。極端な保守主義と対峙して、自由と解放、そして想像力が必要になったわ。こうした相反する二つの要素がぶつかり合う様を描きたかったの。それが今を生きる私たちの現実よ」とミウッチャ・プラダ。会場となったプラダ財団美術館(Fondazione Prada)では、翌日から様々な展覧会や討論会が予定されている。中でも『The Black Image Corporation』展に際しては、芸術家スイースター・ゲーツと映画監督スパイク・リーとの討論会が予定されており、プラダの政治的・文化的な取り組みが見て取れる。同展はイタリアのファシズム時代における芸術に焦点を当てたものだ。
 
 さらに、キャスティングも今までになく多様だ。ほんの5年前の「プラダ」のショーには、ほとんど黒人モデルの姿は見られなかった。
 
 「今私が心配しているのは物事の単純化よ。政治だってスローガンで左右される。あるいはハッシュタグね。単純化に単純化を重ねれば何も言えなくなってしまう。だから、私は二つの側の衝突を描いたの」とプラダ。しかし一方で、「プラダ」の消費者が行き過ぎた奇抜さを好むわけではないとも述べた。

 「これは実験なの。スパイク・リーを招いた公開討論会で新シーズンの幕が上がる。財団に生きた何かを取り入れる必要があるでしょう。ダンスでも、音楽でも、何かそういうものをね。芸術にはまだ主張が足りないわね」。
 
 

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