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2010/07/28
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メンズコスメ5品目、ヘアケア・ヘアメイク6品目の化粧品国内市場を調査

掲載日
2010/07/28

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 阿部界 代表取締役)は、国内の化粧品市場の調査を実施している。このたび第2回目として、メンズコスメティックスとヘアケア・ヘアメイクの市場調査結果を報告書「化粧品マーケティング要覧 2010 No.2」にまとめた。この調査では、メンズコスメティックス5品目とヘアケア・ヘアメイク6品目の各市場の現状を分析し、今後を予測した。なお、第3回目ではメイクアップとボディケアの市場調査結果を発表する予定である。

◆調査結果の概要

(1)メンズコスメティックス(一部女性用も含む)


2009年 1,077億円(前年比103.6%)  2010年見込 1,087億円(前年比100.9%)

2009年のメンズコスメティックス市場は、前年比3.6%増の1,077億円となった。メンズフェイスケアやメンズシャンプー・リンスの好調が、不況下においても市場が拡大した要因となった。

スカルプケアとメンズスタイリング剤の市場規模が大きく、それぞれ30%以上を占めている。スカルプケアは、大半を占める男性用が低迷する中で、女性のスカルプケア需要が増えており、女性をターゲットとした通販商品「リリィジュ」(富士産業)などが実績を伸ばした。メンズスタイリング剤は、現在主流であるワックスに代わる新しい整髪料として、スプレータイプのローション「ウーノ フォグバー」(資生堂フィティット)が発売された。その新奇性と広告展開が話題を呼びヒット商品となったものの、近年流行のヘアスタイルに大きな変化がないことや低価格志向もあり、メンズスタイリング剤全体では前年割れとなった。

2010年の市場は、前年比0.9%増の1,087億円が見込まれる。スカルプケアやメンズシャンプー・リンスで男性だけではなく女性の頭皮ケア需要も獲得していること、メンズフェイスケアで洗顔料やフェイシャルシートの使用が定着してきていることが成長要因と考えられる。今後の市場も年率1%前後の成長が予測される。

(2)ヘアケア・ヘアメイク

2009年 4,777億円(前年比99.0%)  2010年見込 4,760億円(前年比99.6%)

ヘアケア・ヘアメイク市場は、シャンプーとリンス・コンディショナーを合わせて40%以上を占めている。これらを中心に価格訴求が強まったことで市場は縮小推移が続いていたが、2006年と2007年は「ツバキ」(エフティ資生堂)を筆頭にトイレタリー系のプレミアム訴求ブランドが牽引したことでプラスに転じた。しかし、これも2008年に一段落し市場は再びマイナスとなった。好調に推移している品目はヘアトリートメントのみと厳しい市場環境が続いている。

2009年の市場は、景気後退の影響でサロンへの来店客数が減少したことにより業務用商品が全般的に伸び悩んだ。家庭用商品ではヘアカラーが僅かにプラスとなり、ヘアトリートメントも堅調だったが、他の品目が引き続き減少したことで、前年比1.0%減の4,777億円となった。

2010年の市場はヘアカラーも業務用商品の減少を家庭用商品がカバー出来ずマイナスとなることから、前年比0.4%減の4,760億円が見込まれる。



男性化粧品


◆注目市場

(1)メンズフェイスケア 【メンズコスメティックス】

2009年 160億円(前年比106.7%)  2010年見込 165億円(前年比103.1%)

男性用のスキンケアで、皮脂や汚れを洗浄し顔を清潔にする「洗顔料」、肌の保湿や汚れ除去などスキンケア効果を訴求した「整肌料」、「フェイシャルシート」や「あぶらとり紙」などを対象とした。また、フェイス用を明確に訴求したフェイス/ボディ両用の商品も含めた。洗顔料が主力だったが、近年では保湿やアンチエイジングを訴求したローションやクリームなど整肌料も品揃えが拡充している。また、若年層を中心とした清潔志向を背景に、フェイシャルシートが夏季のみならず年間を通じた需要を獲得している。

2006年に10代をターゲットとした「オキシー」(ロート製薬)がヒットした後、各メーカーが積極的に新製品の発売やリニューアルを行ったことで市場が拡大した。2009年は、「ギャツビー」(マンダム)や「オキシー」が品揃えを拡充し実績を伸ばした。また、メンズフェイスケアの主力商品となったフェイシャルシートの使用が季節を問わず定着してきていることから、市場は前年比6.7%増の160億円となった。一方、制度品メーカーの中高年層を主要ターゲットとしたロングセラーブランドは不振が続いており、一部ブランドでは品揃えが削減された。

2010年の市場は、前年比3.1%増の165億円が見込まれる。近年の急拡大の反動もあり、今後の成長は若干鈍化するものの、需要の拡大を見込んだメーカーから主に10代-30代を対象として洗顔料からアンチエイジング訴求まで幅広い商品が投入されており、市場は年率1%-2%程度の拡大を続けると予測される。

(2)メンズシャンプー・リンス 【メンズコスメティックス】

2009年 100億円(前年比131.6%)  2010年見込 115億円(前年比115.0%)

男性をターゲットとしたシャンプー・リンスで、主に夏季に使用される爽快感や清涼感を訴求した「トニックシャンプー・リンス」や、頭皮の毛穴汚れを落とし育毛剤の浸透を促す「育毛シャンプー・リンス」などを対象とした。市場は長らく低迷が続いていたが、2008年に通販をメインチャネルとしている「ヘアメディカル薬用スカルプD」(アンファー)が積極的な広告展開を行ったことで大幅に実績を伸ばし、市場は前年比10%以上のプラスとなった。

2009年は、「ヘアメディカル薬用スカルプD」が頭皮質別アイテムの強化や防腐剤不使用、抜け毛を予防する新成分の配合などのリニューアルを行い、更に実績を伸ばした。また、「サンスタートニック」(サンスター)もスカルプ効果を付加しリニューアルを行ったほか、「モウガ」(ツムラ ライフサイエンス)や「ギャツビー」から新たにシャンプー・リンスが投入されるなど、各社が積極的に潜在需要の掘り起こしを行ったことで、市場は前年比31.6%増の100億円に拡大した。また販売チャネルでは、「ヘアメディカル薬用スカルプD」を筆頭に通販ブランドが実績を伸ばしたことで、市場の40%以上を通販チャネルが占め、ドラッグストアを抜いてトップとなった。

2010年も引き続き「ヘアメディカル薬用スカルプD」が牽引し、市場は前年比15.0%増の115億円が見込まれる。これに伴って、通販チャネルの市場占有率は50%を超えると見込まれる。育毛効果に対する潜在需要は多く、体感効果が高ければ高価格帯商品でも継続使用に繋がることから、今後も通販チャネルを中心に市場の拡大が予測される。

(3)ヘアトリートメント 【ヘアケア・ヘアメイク】

2009年 851億円(前年比101.4%)  2010年見込 869億円(前年比102.1%)

ヘアトリートメントは、コンディショナーではケアしきれない、パーマやカラーリングなどによるダメージケアに悩む層の需要を獲得し、2002年以降は市場の拡大が続いている。

洗髪時に使用し塗布後洗い流す「インバストリートメント」と、主にタオルドライ後に使用し洗い流さない「アウトバストリートメント」に大別される。市場の約70%を占めるインバストリートメントは、ダメージケア訴求を中心とした商品が多かったが、近年は「h&s」(P&Gジャパン)、「サロンスタイル プレシャスヘッドスパ」(コーセーコスメポート)、「ツバキ ヘッドスパ」(エフティ資生堂)など、ヘッドスパを訴求しマッサージを提案する商品が登場している。アウトバストリートメントも使用が定着してきており、メーカー各社が積極的に商品投入をしている。夜のバスタイム後のほか、朝用や、携帯する昼用など、メーカーによって新たな使用シーンの提案も行われている。

2009年の市場は前年比1.4%増の851億円となった。景気後退の影響でサロンへの来客数が減少し前年まで高成長を遂げてきた業務用商品が伸び悩んだほか、家庭用商品では好調に推移していた化粧品系ブランドが減少した。しかし、ダメージケアへの需要は引き続き増加しており、家庭用商品でも価格が安く高機能化が進んでいるトイレタリー系ブランドが好調だったことから、成長率は鈍化したもののプラスを維持した。

2010年の市場は前年比2.1%増の869億円と、市場は増加が見込まれる。ヘアトリートメントはまだ需要が飽和しておらず、メーカー各社の商品投入も続いており、引き続き家庭用商品、業務用商品ともに市場が拡大していく見通しである。2009年には強いダメージに悩む層向けに配合成分の濃さを訴求した商品が投入されたほか、ダメージケアに留まらない使用シーンや用途の開拓も成長を後押しする要因として期待される。

(4)ヘアカラー 【ヘアケア・ヘアメイク】

2009年 1,249億円(前年比100.6%)  2010年見込 1,245億円(前年比99.7%)

黒髪用は、少子化によってカラーリングの対象となる若年層の人口が頭打ちであることや、髪色のトレンドが落ち着いた色調となっていることで需要が減少している。白髪用は、人口のボリュームゾーンである“団塊ジュニア世代”がヘアカラーのターゲット層に差し掛かり需要の増加が見込めるとして、メーカー各社の商品投入が続き堅調である。しかし、白髪用が黒髪用のマイナスを補うまでには至らず、市場は2003年以降縮小が続いていた。

2009年は、景気後退の影響を受けて今までサロンでヘアカラー施術を受けていた人の一部が家で行う様になったことで家庭用商品が前年比1.9%増となったことで、市場全体でも7年振りに反転し前年比0.6%増の1,249億円となった。中でも白髪用ヘアマニキュアにおいて、「ピュアハーバル・ヘアカラー」(マックス・グロー)が、染め上がりの美しさとトリートメント効果を訴求したインターネット広告によって大ヒットし市場を牽引した。

2010年の市場は、前年比0.3%減の1,245億円と再び前年割れが見込まれる。景気の先行きが不透明な中、サロンでの施術から家でのセルフケアへシフトが続くと考えられることから、引き続き家庭用商品が実績を伸ばすと見込まれる。一方、サロンへの来客数減少に伴って業務用商品は厳しい市場環境が続く見通しである。

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