Obi Anyanwu
2016/06/28
ラルフ ローレン、高級路線を変更か?
Obi Anyanwu
2016/06/28
数期連続で売上が落ち、株価も10%下落したことを受け、今月頭には従業員1000人削減・50店舗閉鎖という大規模な事業再編を発表したラルフ ローレン(Ralph Lauren)。ブルームバーグやウォールストリートジャーナル、ヴォーグなどを顧客に持つマルチメディセールスインテリジェンスツール、「メディアレーダー(MediaRadar)」が、同社の今後の戦略を分析した。
メディアレーダーによると、新CEOステファン・ラーソン(Stefan Larsson)氏の就任前後で、ラルフ ローレン社の広告には2点の大きな変化が見られるという。
まずは、高級路線からの脱却傾向だ。2015年の1-5月時点では、同社のマーケティングのうち55%が「パープルレーベル(Purple Label)」や「ラルフ ローレン コレクション(Ralph Lauren Collection)」といった高級ラインに関するものであったが、翌年16年には、上記の高級レーベルに割くマーケティングの割合は半減、26%程度となり、代わりに「ポロ(Polo)」や本ライン「ラルフ ローレン」に注力するようになった。ちなみに、ラーソンCEOは「H&M」や「オールドネイビー(Old Navy)」といったブランドを蘇らせたことでも知られており、こうした経歴も、より手の届きやすい価格帯のポジショニングにシフトする可能性の根拠として挙げられている。
そしてもう一つの変化は、商品レンジの縮小にある。15年1-5月には、29のプロダクトラインを扱っていた同社だが、翌年には14にまで減少している。
メディアレーダーの分析はあくまで推論に過ぎないが、ラルフ ローレンが4億ドル(約409億4800万円)の事業再編費用を計上したことは、まぎれもない事実だ。
(2016年6月28日現在、1米ドル=102円で換算)
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