ロビー団体「Fashion Revolution」、ファッション企業の生産透明性に関する調査2018年版を発表

 イギリスに拠点を置く圧力団体「Fashion Revolution」がファッション企業の生産透明性に関する調査「Fashion Transparency Index 2018」を発表した。スポーツやカジュアル衣料メーカーに比べ、やはりラグジュアリーブランドはサプライチェーンの詳細を公開する比率が低いようだ。

Adidas

 エシカルな価値観を重視するミレニアルズを考えるにあたって、サプライチェーンにおける透明性は重要な鍵となる。もちろん透明性を欠くからといって何か隠し事をしているという訳ではない。しかし、透明性の高いブランドは、それだけ若い世代にアピールする力を持っている。
 
 バングラデシュのダッカ近郊ビル崩壊事件から5年が経つが、「Fashion Revolution」による調査によると、生産透明性に力を入れているのは主にスポーツメーカーやカジュアルブランドだという。一方ラグジュアリーブランドには秘密主義の傾向が根強く、透明性という概念はまだ浸透していないように思われる。
 
 同団体は世界の主要ブランドや小売企業150社を対象に、ガバナンス、トレーサビリティ、実行計画とそれによる影響、そしてサプライチェーンに関する規定、といった要素を採点した。最高得点となったのは、「アディダス(Adidas)」および同社傘下の「リーボック(Reebok)」だ。
 
 両ブランドは58%という査定で、次点で51%の「プーマ(Puma)」がランクイン。それに「H&M」、「エスプリ(Esprit)」、ギャップ(Gap)傘下の「バナナリパブリック(Banana Republic)」、「ギャップ」、「オールドネイビー(Old Navy)」が続く。
 
 しかし、ラグジュアリーブランドのランクは全体的に低い。「ディオール(Dior)」、「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」、「ヴェルサーチ(Versace)」、「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)」、「シャネル(Chanel)」といった大手メゾンは、10%以下と極めて低く、透明性においては最下位に近い結果となった。しかし、これは何も上記の企業に問題があるという意味ではなく、生産工程に関する情報を開示していない、という事実を示すに過ぎない。

 また、イギリス発EC「Asos」が前年より18ポイント上昇し50%で11位になったほか、「ヒューゴ・ボス(Hugo Boss)」、「カルバン・クライン(Calvin Klein)」、「トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)」といったブランドも31~40%と比較的高い数値を記録した。ラグジュアリー業界でも、ケリング(Kering)グループ傘下の「グッチ(Gucci)」、「ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)」、「サンローラン(Saint Laurent)」は8ポイント、「バーバリー(Burberry)」は7ポイントと向上している。
  
  41〜50%のブランドには、「リーバイス(Levi’s)」や、「ザ・ノース・フェイス(North Face)」、「ティンバーランド(Timberland)」、「ヴァンズ(Vans)」、「ラングラー(Wrangler)」、そしてインディテックスの「ザラ(Zara)」や「ベルシュカ(Bershka)」の名前も。
 
 しかし、ダッカ近郊ビル崩壊事件のような事故が二度と繰り返されないと信じるには、まだ努力が足りないと「Fashion Revolution」は指摘している。

 

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