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三陽商会の中山雅之社長がわずか4ヶ月で退任へ、2年で黒字化目指す再生プラン発表

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fashionsnap
掲載日
2020/04/14
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 三陽商会が4月14日に開催した2020年2月期の決算発表会で、現代表取締役社長の中山雅之氏を副社長に降格させ、現副社長執行役員の大江伸治氏を新社長に任命する新人事を発表した。5月に開催予定の株主総会で承認を得た後、正式決定する。中山氏は今年1月に現職に着任したばかりだったが、事業改善を目的に新たに掲げる再生プランを迅速かつ効果的に進めるため、アパレル企業や繊維事業に携わってきた大江氏をトップにすることを決めたという。中山氏は副社長として、既存の取引先や社員とのコミュニケーションを統括。再生プラン実現を支える裏方に徹するという。

(左から)現副社長執行役員の大江伸治氏、現代表取締役社長の中山雅之氏 - Image: Fashionsnap.com


 同社は2015年に英国バーバリー社とのライセンス契約が終了して以降、業績不振が継続。2016年度から4期連続で赤字決算となり、経営再建が急務となっている。
 
 再生プランは今後2年間で行う短期的な戦略で、販管費の効率化や、MD構成の見直しによる過剰在庫削減、百貨店インショップのプロモーション力向上などで粗利益の改善を図る。2022年2月期の目標値として、売上高は550億円、営業利益は15億円の黒字化を設定。2021年2月期中には、不採算店舗を最大150店舗整理するほか、黒字化が見込めない事業についても撤退の決断を下す予定だという。EC事業は、店舗との相互補完体制を確立するとともにオムニチャネル化を計画。現在の売上構成比は約13%程度だが、将来的に20%前後に成長させるとした。

 新型コロナウイルスの感染拡大による店舗の臨時休業や営業時間短縮といった影響については、2020年3月〜8月の上期に事態が終息する場合と、2020年通年に長引く場合の2パターンを想定。今年は再生プランを実行フェーズまで持っていくとともに、新型コロナウイルスによる業績への打撃を最小限に抑えるコントロールに最善を尽くすという。
 
 新社長に就任する予定の大江氏は、三井物産で繊維事業を担当した後、ゴールドウインの取締役副社長執行役員社長補佐や顧問などを経験。アパレル事業の再建に深い知見を持つため、今年3月に三陽商会の副社長として迎え入れたばかりだった。発表会では再生プランについて「赤字事業をだらだらと続けていても仕様がない」と発言し、昨年始動したばかりの「キャスト:(Cast:)」や「ストーリー アンド ザ スタディー(Story&The Study)」においても「今後の採算が見込めない場合は切るだろう」と毅然とした態度を見せた。
 
 また取締役会の人事として、取締役会長の中瀬雅通氏のほか、前代表取締役社長兼社長執行役員の岩田功氏を含む5人の取締役解任を計画。同社で婦人服の企画部長やブランドビジネス部長、常務執行役員事業本部長などを務めた取締役兼常務執行役員の加藤郁朗氏が取締役に昇格し、社外取締役では東急百貨店取締役相談役の二橋千裕氏を含む6人が新たに着任する方向で調整している。取締役会の人事についても、株主総会で承認を得た後に正式に決定するという。

 

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